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研究ワークショップ - August 1, 2012
デジタルネイティブの動態~日本社会におけるコミュニケーション生態系~
August 1, 2012 [ 研究ワークショップ ]
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「デジタルネイティブ」とは、およそ1980年生まれ以降、高校・大学時代からデジタルネットワークに親しみ、積極的に利用する世代と規定され、2000年代、調査研究、議論が進展してきた。このような「デジタルネイティブ」は、高齢化が進む日本においてもすでに人口の3割を占め、単純な若者論ではなく、すでに、その内部に多様性を含み、今後の社会の中核を担う世代として捉えることが必要な段階に達している。他方、スマートフォン、タブレット端末の社会的普及は世界的に目覚ましく、情報ネットワーク環境の変化が、情報行動、対人関係、生活様式、価値体系などの変化とどのように結びついているかは、情報ネットワーク研究として取り組むべき喫緊の課題の一つである。
講師は、2009年より100人規模での詳細な聞き取り調査と1000人規模でのウェブ調査を実施してきた。その結果、デジタルネイティブ世代を、「時代」と「年代(ライフステージ)」の相互連関過程として捉えることにより、デジタルネイティブ世代「内」での差異が創出される要因を特定し、4つの世代に区分した。そして、どのライフステージで、いかなる時代の変化に接するかによって、情報ネットワーク経験、利用行動様式、意識がいかに異なるかを明らかにしつつある。そこで今回は、調査の概要を報告し、参加者の皆さまと議論を深める機会としたい。
木村 忠正(きむら・ただまさ)
ニューヨーク州立大学バッファロー校、東京大学大学院総合文化研究科にて文化人類学を専攻。情報ネットワークと社会・文化との関係、「情報化社会」に関する理論的・実証的研究、文化的知識の構造と定式化をおもな研究領域とする。総務省「通信・放送の総合的な法体系に関する検討委員会」構成員などを歴任。主著に、『デジタルデバイドとは何か』(岩波書店、2001年、日本社会情報学会優秀文献賞、電気通信普及財団テレコム社会科学賞)、『ネットワーク・リアリティ』(岩波書店、2004 年)、『(仮題)コミュニケーション生態系~デジタルネイティブの動態~』(平凡社、近刊予定)など。