国際大学グローバル・コミュニケーション・センター(GLOCOM)

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写真を媒介とし、認知症の高齢者を含む多世代の交流の場を作り出す取組み(富士宮プロジェクト実施報告)

国際大学GLOCOMでは、これからの超高齢社会に向けて、認知症などの困難を抱える高齢者を含む、多世代の多様な人々が孤立せず協力しあう地域コミュニティの実現を目指す「富士宮プロジェクト」を実施してまいりました。総務省の「ICT超高齢社会づくり推進事業」の採択を受け、「認知症の高齢者を含む多世代の多様な人々が参画する地域コミュニティ醸成モデル形成事業」として行った2013年度の活動の記録をご紹介します。

このプロジェクトでは、認知症施策のトップランナーとして知られている静岡県富士宮市をフィールドとし、(1)認知症の要介護者が少人数で共同生活を営みむグループホーム、(2)社会福祉協議会が実施している地域のサロン活動(地域寄り合い処)、(3)地元商店街の定期市内での高校生企画イベントという3つの場所で「写真を媒介とした対話」を実施しました。

その結果、「ICTをコミュニケーションの契機にするのではなく、まず実際に人々が出会う場を用意し、地域にまつわる写真を共通の話題にした対話ワークショップを運営することで世代間の対話が促進され、ICTはそのコミュニケーションを強化・発展させる役割を担う」という英国の先進事例を元に立てた仮説を実証的に確認することができました。

対話に活用した写真は、写真を元に地域の人々が対話し地図上で共有する「地域対話支援システム」であるヒストリーピン(Historypin) 上で公開・共有しています。

以下は、静岡県立富岳館高校の生徒が、写真を媒介とした対話イベントを企画し、富士宮駅前通り商店街の「十六市」で開催した様子をまとめた動画です。

Bridging Communities: Sharing Our Memories from Yasuhiro Tamura on Vimeo.

また、このプロジェクトにおけるワークショップのデザインの様子は、須藤シンジ著『意識をデザインする仕事 「福祉の常識」を覆すピープルデザインが目指すもの』(阪急コミュニケーションズ、2014年)のp178-p184でも紹介されています。

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今後も、同様の活動を、日本の様々な場所で、様々な方々と、ヒストリーピンなどのツールも活用しながら、実施していきたいと考えています。

運営体制

2014-04-04