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2004年 12月 3日 (金)

国家崩壊のアナトミー:ソ連的共産主義の教えるもの

講師:河東 哲夫氏
所属:日本政策投資銀行上席主任研究員/元ロシア大使館公使/国際大学GLOCOMフェロー
日時:2004年12月3日(金) 午後3時~午後6時
終了しました

  • 概要:
    国家、そして政府は崩壊し得るものである---この10余年の不振にもかかわらず安閑としている日本のエリートに、ソ連国家の崩壊が投げかける教訓は、非常に大きなものがある。 本来は民主的・共和的な都市国家からスタートしたロシアであったが、ビザンチン帝国の凋落等は、ロシアにおけるルネッサンス、宗教改革、農法改革と生産力の上昇を不可能なものとし、さらに植民地主義の波に乗り遅れたことは、産業革命へ向けての資本蓄積を大幅に遅らせることになった。 唯一の生産手段である農民は領主によって土地に縛り付けられ、所有権を欠いた農奴となり、ロシアの社会を今に至るも遅れたものとする。共和制でスタートしたロシアではあったが、自営農、長子相続を旨とした日本、英国とは全く異なる「育ち方」を強いられることになった。 そのような社会に平等主義が強制された結果の計画経済体制は、ロシア人のメンタリティーに何をもたらしたか? ロシアは石油依存経済から脱却できるのか? 90年代の苦衷の末、ロシア社会はどのように変わったか、変わらなかったか? 今のロシアには、どのようなビジネス・チャンスはあるのか? 何に気をつけてビジネスをしかけたらいいのか? 北方領土問題を抱えた日本は、これからロシアとどのようにつきあっていくべきなのか? ソ連、ロシアにおけるゆがんだ対日観と、それを是正するための日本政府の広報努力は果たして有効に機能してきたか? 国民国家が次第に溶解しつつある現在の国際社会においていかにも異質な存在であるロシアの来し方行く末を、比較経済体制論専攻から始めて計11年ソ連、ロシアに在勤した元日本外交官が論ずる。
  • 講師プロフィール:
    学 歴
    1970年 東京大学文学部 東京大学教養学科(国際関係論)卒業
      1971年 新制大学院修士課程・前期課程入学
    1974年 ハーヴァード大学大学院(GSAS) 専攻:ソ連研究(修士学位取得)
    職 歴
    1970年 外務省入省、研修に次いでソ連課に配属
    1971年 前記ハーヴァード大学及びモスクワ大学(文学部)への留学
    1974年―79年 外務省国際経済第1課、分析課、南東アジア第1課事務官歴任
    1979年―85年 在西ドイツ及び在ソ連大使館勤務歴任
    1985年―89年 内閣調査室調査官及び外務省東欧課長歴任
    1989年―94年 在スウェーデン大使館及び在ソ連・ロシア大使館勤務歴任
    1994年―96年 外務省文化交流部審議官
    1996年―02年 在ボストン総領事及び在ロシア大使館公使歴任
    2002年7月15日在ウズベキスタン・タジキスタン特命全権大使
    2004年9月より 日本政策投資銀行上席主任研究員
    著 書
    「ソ連社会は変わるか」(筆名 嵯峨冽) 1988年2月 サイマル出版会
    「ソ連の試練」(筆名 嵯峨冽)       1989年4月 サイマル出版会
    「ロシアにかける橋」(本名)         1995年7月 サイマル出版会
    著 書(小説)
    「遙かなる大地―――イリヤーの物語」(筆名 熊野洋)2002年7月 草思社
    「За даль земли---повесть об Илье」
    (上記小説のロシア語訳) 2001年12月 モスクワ、ヴァグリウス社
    「意味が解体する世界へ」          2004年1月 草思社

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