2006年 11月 16日 (木)

講師:山口 浩氏(*1)、鈴木 健氏(*2)
所属:駒澤大学グローバル・メディア・スタディーズ学部 助教授(*1)、国際大学GLOCOM主任研究員、サルガッソー代表取締役社長(*2)
時間:午後2時~午後5時
終了しました
オンラインゲームなど、インターネット内の仮想世界の中に「経済」現象が発生している。この「仮想経済」は、現実経済と同程度のシビアさを持ち始め、インターネット全体、ひいては現実世界の経済全般に影響を与えるものとなりつつある。
一部の先進的な企業や研究者はこうした現象に注目し始め、オンラインゲームの統治制度や貨幣システムの今後の大胆な発展に少なからぬ注目がなされている。こうした現象の状況を概観し、その将来へ向けたインプリケーションを考える。
まずMMORPGなどの事例をもとにゲーム内の経済の動きの研究を行う、駒澤大学助教授の山口浩氏から「ゲーム内経済学:仮想と現実の出会う場所」というテーマで、発表いただき、次にまったく新しい通貨制度である「PICSY」の実装を目指すGLOCOM研究員の鈴木健から「仮想と現実がリアルタイム連動する世界」というテーマで発表する。
山口 浩(やまぐち・ひろし)
駒澤大学グローバル・メディア・スタディーズ学部 助教授
筑波大学大学院ビジネス科学研究科修了、博士(経営学)。日本興亜損害保険(株)、(財)国際金融情報センター審議役を経て現職。研究分野はリアルオプション、予測市場、仮想経済。日本デジタルゲーム学会理事。日本リアルオプション学会理事。主な著書に「リアルオプションと企業経営」(エコノミスト社、2002年)、共著では「金融・契約技術・エージェンシーと経営戦略」(東洋経済新報社、2006年)等がある。
鈴木 健(すずき・けん)
国際大学GLOCOM主任研究員、サルガッソー代表取締役社長。
1975年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科 博士課程単位取得退学。
複雑系の理論認知科学の研究を行う傍ら、電子貨幣・地域通貨の研究を続け、伝播投資貨幣「PICSY」の研究・実装に取り組む。PICSYプロジェクトは2002年にIPAの未踏ソフトウェア創造事業に採択、天才プログラマー/スーパークリエータに認定される。共著書に「NAM生成」「進化経済学のフロンティア」。
11月16日、国際大学GLOCOMにて『「仮想経済」の世界:現実との出会い』と題して
山口浩氏と鈴木氏による発表が行われた。
山口氏の発表は「ゲーム内経済学:仮想と
現実の出会う場所」というテーマで、1)ゲーム内の出来事を経済学的に分析すること
が可能であること、2)ゲーム内経済の経済現象はゲームの設計に帰着すること、など
をRMTなど豊富な事例から説明した。
また、ゲームと現実の関わりを仮想経済と現実経済の相互関連とより広い視点でとらえ、労働や貨幣の新たな意味が生まれると主張した。
それを受け鈴木氏は「オンラインゲームと社会システムの実験と実行」と題し、MMORPGを社会実験の場、および実社会に影響を与えるシステムとみなす立場から解説しつつ、氏が一貫して提唱する伝播投資貨幣PICSYの解説を加えた。質疑応答では、オンラインゲームが労働の新しい形態と意味を生む可能性などが議論された。
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