IECP Intelprise-Enterprise Collaboration Program

日中韓のネット産業と新世代の動向

講師:高原基彰氏(日本学術振興会特別研究員)
    庄司昌彦(国際大学GLOCOM助教・研究員)
    井上明人(国際大学GLOCOM助教/研究員)
    鈴木 謙介(国際大学GLOCOM研究員)
時間:午後2時~午後5時 終了しました

プログラム

「日中韓のネット産業と新世代の動向」
第一部:「東アジアのウェブサービスを考える ~日中韓の比較調査から」
     庄司昌彦、井上明人、鈴木謙介
第二部:「対談 ウェブサービスのローカル化とネット世代の特徴」
     高原基彰×鈴木謙介

概要

「Web2.0」など、ネットの世界が新たな時代に入ったと言われている。こうした動きを担うサービスの多くは、シリコンバレーを中心としたベンチャー企業から出てきているが、日本は言うに及ばず、中国・韓国における、新しいネットサービスへの流れも見逃せない。特にこれらの国々では、言語の壁や、ネットに関する独自の慣習を背景に、ドメスティックではあるが、それぞれの国内では非常に人気の高いサービスが生まれている。今回のIECPでは、「ナナロク世代」などと言われるベンチャーの担い手たちと同世代の研究員が見た、日中韓のネット産業の最新動向についてレポートするとともに、東アジアの若い世代の心情を切り取る気鋭の若手社会学者である高原基彰氏を招き、「なぜ東アジアの若者たちから、独自のネット産業が生まれているのか」について論じる。

講師プロフィール

高原 基彰(たかはら・もとあき)
1976年生まれ。日本学術振興会 特別研究員。著書に『不安型ナショナリズムの時代』(洋泉社・新書)、共著書に『インターネットと<世論>形成』(東京電機大学出版局)がある。発表論文に、「創造性で稼げない若者の苦悩」(中央公論2006年4月号)、「反日デモ世代が抱える団塊の狂躁とフリーターの不安」(中央公論2005年7月号)、「日本的脱工業化と若年労働力の流動化」(社会学評論56巻3号)など。

庄司 昌彦(しょうじ・まさひこ)
国際大学GLOCOM助教/研究員。2002年、中央大学大学院総合政策研究科修士課程修了。国際大学GLOCOM研究員として、情報社会学を柱に、さまざまな調査研究活動に従事。主な関心は地域情報化、電子政府・自治体、政策過程論、ネットコミュニティなど。2004年より「地方自治体IT調達協議会」事務局、2006年より「地域SNS 研究会」事務局を担当。地域SNS研究会では各地の地域SNS 運営者や研究者などが情報交換を行う場の運営や支援、調査研究などを行っている。2003年よりオンラインマガジン『政策空間』副編集長、2006 年より実践女子大学非常勤講師、NPO 法人政策過程研究機構理事も務めている。共著に『クリエイティブ・シティ 新コンテンツ産業の創出』(NTT出版)、『情報アクセシビリティー やさしい情報社会へ向けて』(NTT出版)、『コミュニティ eデモクラシーシリーズ第3 巻』(日本経済評論社)がある。

井上 明人(いのうえ・あきと)
国際大学GLOCOM助教/研究員。日本デジタルゲーム学会(DiGRA Japan)委員、慶応義塾SFC研究所上席研究員(訪問)。1980年生まれ。2003年慶應義塾大学総合政策学部卒。2005年慶應義塾大学院政策・メディア研究科修士課程修了。2006年2月より現職。大学在学時の2002年より、個人でのゲーム研究/評論サイト "Critique of Games"を運営し、好評を博す。コンピュータ・ゲームをめぐる言説史を専門的に取り扱っている。 2006年より、RGN(Research on Game design and Narrative=コンピュータ・ゲームのデザインと物語についての研究会)を主催し、代表をつとめる。

鈴木 謙介(すずき・けんすけ)
国際大学GLOCOM研究員、明治学院大学、デジタルハリウッド大学非常勤講師。1976年生まれ。東京都立大学大学院社会科学研究科博士課程単位取得退学。インターネット社会の最先端の事例と、政治哲学の理論的研究を架橋させながら、独自の情報社会論を展開している。著書に『カーニヴァル化する社会』(講談社)、『〈反転〉するグローバリゼーション』(NTT出版)、『ウェブ社会の思想』(NHK出版)、共著に『21世紀の現実』(ミネルヴァ書房)がある。

速報

2007年6月11日、国際大学GLOCOMにおいて、IECPセミナー「日中韓のネット産業と新世代の動向」が開催された。講師である高原基彰氏、庄司昌彦研究員、井上明人研究員、鈴木謙介研究員はいずれも「ナナロク世代」と呼ばれるネット起業家たちと同年代。ネット社会を牽引してきた若い世代の研究員たちが、中国や韓国での現地調査に基づいたリアルな考察を行った。  第一部でまず井上研究員が東アジアのゲーム市場とRMTの現状を報告。次に庄司研究員が中国のウェブサービスや日本のSNSのローカライズについて分析し、これらの現象はインターネットの自由・解放・中立性に逆行するのではないかという問題を提起した。これをふまえ第二部では高原氏と鈴木研究員が対談を行い、疲弊しているようにも見える東アジアのナナロク世代の実感を代弁しつつ、今後もネットサービスのローカライズは進むのか、新しいサービスはどこから生まれてくるのかなどについて、活発な議論を交わした。

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