
講師:佐藤 修氏(東京経済大学経営学部教授)
砂田 薫(国際大学GLOCOM主任研究員/准教授)
時間:午後2時~午後5時 終了しました
現在、優秀なIT人材の確保・育成が国家的課題となっている。その背景には、企業の情報化推進にとって必須であるだけでなく、日本の国際競争力や社会インフラの信頼性にも大きな影響を与えるという認識が強まってきたことがあげられるだろう。
国際大学GLOCOMでは今春、IT技術者の満足度アンケート調査および天才プログラマーへのインタビュー調査を実施した。本研究会ではその調査結果分析に基づいて今後のIT人材育成がどうあるべきかを議論する。
アンケート調査データの実証分析を行った佐藤修教授は、会社と仕事に対する満足度に影響する一連の要素を抽出した。この中には個人の心理特性に関わる、会社が操作できない変数もあるが、業務環境として会社が操作できる変数もある。
そこで、これらに配慮したIT技術者の業務環境を構築することにより、IT技術者の満足度を高め離職を減らして、IT技術者人材を確保・育成することができることが明らかになった。佐藤教授の講演では、調査分析結果の詳細と人材育成に関する考察を報告する。
一方、砂田研究員は日本の情報政策の中でIT人材育成政策が占めてきた歴史的な位置づけを明らかにしつつ、日本の天才プログラマーへのインタビュー調査結果の分析を報告する。
※尚、今後、第4回「オープンソースは今:OSSコミュニティとビジネスの可能性」を7月30日に開催予定。
佐藤 修(さとう・おさむ)
1955年生まれ。東京経済大学経営学部教授。英国国立ウェールズ大学経営大学院教授。 一橋大学大学院商学研究科博士後期課程中退、東京経済大学経営学部専任講師・助教授、米国ミネソタ大学経営学部情報・決定科学科客員研究員を経て現職。日本情報経営学会常任理事、日本セキュリティ・マネジメント学会理事。主な著書として『ネットラーニング』(中央経済社)などがある。
砂田 薫(すなだ・かおる)
国際大学GLOCOM主任研究員・准教授。東京大学人文社会系研究科博士課程退学(社会学修士)。ビジネス系ITジャーナリズム分野での執筆・編集活動を経て、2003年国際大学GLOCOM入所。2005年12月より現職。情報システム学会理事。著書に『起業家ビル・トッテン』(コンピュータ・エージ社)、訳書に『テレコム・メルトダウン』(NTT出版)などがある。
小林寛三氏(ITコーディネータ協会事務局/国際大学GLOCOM客員研究員)
7月18日、IECP研究会4回連続シリーズ「日本ソフトウェア産業の再生」の第3回:「IT人材育成はどうあるべきか―技術者の満足度分析より」が開催された。
まず、国際大学GLOCOMが今春行ったIT技術者の満足度アンケート調査結果について、実証分析を担当した東京経済大学経営学部教授の佐藤修氏が講演。佐藤氏は同調査の結果を、おもに①仕事満足度 ②会社満足度の二つの面から分析し、①については、影響を及ぼす因子の殆どが個人因子であるため、会社による影響範囲は限られているが、②については会社因子の割合が①よりも大きく出ており、職場環境の整備によって、会社による影響はある程度可能であると述べた。
続いて、国際大学GLOCOM主任研究員の砂田薫氏が、日本の天才プログラマーへのインタビュー結果を中心に講演し、天才プログラマーに共通する経験や思考、ITエンジニアと天才プログラマーの比較、そしてIT人材育成をめぐる今後の課題等を報告した。講演後、会場からは今後の調査に対する希望や提案が多く寄せられ、同テーマへの関心の高さが伺えた。
« トップページ
COPYRIGHT © GLOCOM.