
講師:金 堅敏 (Jin Jianmin) 氏
所属:富士通総研経済研究所 上席主任研究員(Ph.D.)
時間:午後2時~午後5時 終了しました
ソフトウェア産業ではグローバルな国際分業が進展し、日本企業でも 中国やインドの会社へのオフショアリングが増加している。しかも、 近年はプログラム開発のコスト低下を目的にするのではなく、より高度な技術やサービスを求めて戦略的に活用する傾向が高まっているのが特徴といえるだろう。本研究会は、オフショアリング、アウトソーシングの現地調査と研究で実績のある金氏を講師に迎え、最新動向を報告すると同時に、経営の視点から今後の日本のソフトウェア産業のオフショアリング戦略を考え議論を深めることを目的としている。とくに、生産、販売、研究開発など日系企業のグローバル化の進展とともにソフトウェア産業の国際化動向について報告する。また、その一つの流れとしてオフショアリングの現状を整理し、とくに対中国、インドのオフショアリングの実態と課題について現地調査の結果を踏まえて検証する。
*尚、今後、第3回7月18日「IT人材育成はどうあるべきか-技術者の満足度分析より」、第4回7月30日「オープンソースは今:OSSコミュニティとビジネスの可能性」を開催予定。
金 堅敏 (Jin Jianmin)
富士通総研経済研究所 上席主任研究員(Ph.D.)。1982年7月、中国浙江大学卒、大学院工学研究科修了。1997年、横浜国立大学国際開発研究科修了、博士(国際経済法)。研究領域:多国籍企業のアジア/中国戦略。1998年1月、富士通総研入社。主な著作として、「対中ビジネスモデルの再構築を急げ」、日本経済新聞『経済教室』「日本企業の中国市場開拓 ガバナンスの強化を」、「日系企業による対中国オフショア開発の実態と成功の条件」、「R&Dの国際化と対中R&D活動の展開」、「「政熱経冷」の日印関係」、「ベトナムをいかに活用すべきか」、ブルームバーグ、日経CNBC、テレビ東京等の経済番組出演、政府・企業向け講演会・研究会、調査会等。
小林寛三氏(ITコーディネータ協会事務局/国際大学GLOCOM客員研究員)
金 堅敏氏は企業戦略が迫られるソフトウェア産業について、経営やグローバルの視点から講演を行った。金氏はまず、全体のバックグラウンドとして、アジアが生産拠点だけでなく、R&D分野やサービス機能の拠点にもなりつつあるという国際経済の現状について説明。アジア経済そのものが自己完結的になってきてお り、企業に参入する魅力が広がっていることを指摘した。次に、本題のソフトウェア産業については、インドや中国でのオフショア開発の実態を中心に、現地調査をまじえながら、各国や各企業における際立った特徴を説明した。また、オフショアによる日系IT業界への影響については下請けが連なる業界構造に変化をもたらすことを指摘した。さらに、ビジネスモデルのケーススタディのほか、中国ソフト5位の子会社をつくった米系銀行のオフショアの成功例も紹介した。講演の後には、参加者から意見が相次ぐ中、現地での人材育成の実態や国際間のグローバル基準のあり方、契約、評価のあり方などについて1時間半にわたって活発に議論が深められた。
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