IECP Intelprise-Enterprise Collaboration Program

マンガは世界でどれだけ読まれているのか?(シリーズ「日本のポップカルチャー産業の国際競争力」第2回)

■講師:中野 晴行(マンガ研究者、編集者)
終了しました

概要

日本のポップカルチャーへの注目が高まってきている。海外での影響力はますます大きくなり、並行してさまざまなコンテンツ関連政策も盛んになってきた。その一方で、日本のポップカルチャーが海外でどれだけの競争力を持っているのか、十分な実態が認識されているとは言い難い状況がある。だが、近年マンガ、アニメ、ゲームなどの分野でそれぞれの産業を専門とする研究が育ちつつある。各マーケット分野について記した評価の高い書籍もここ数年で出そろってきた。  本シリーズでは、ゲームやマンガ、アニメといったそれぞれのマーケットについての専門家を招き、国際競争力の実態はどうなっているのか、今後の産業動向はどうなっていくのか。流通はどうなるのか。創造の源泉とはなにか。日本のポップカルチャー産業の国際競争力を明らかにしたい。

講師プロフィール

中野 晴行(なかの・はるゆき)1954年生まれ。マンガ研究者。編集者。7年間の銀行員生活の後、大阪で編集プロダクションを設立。1997年より東京・神田に事務所を移す。社団法人日本漫画家協会会員。『マンガ産業論』(筑摩書房、2004)にて日本出版学会賞奨励賞、日本児童文学学会奨励受賞。『謎のマンガ家・酒井七馬伝』(筑摩書房、2007)にて、日本漫画家協会賞特別賞受賞。

速報

7月1日のIECP研究会では、マンガ産業の研究者として知られる中野晴行を講師にお迎えし、日本のマンガ産業の現状と将来を展望して頂いた。  まず、多くの海外視察を踏まえ、アメリカ、ヨーロッパ、東南アジア諸国における日本のマンガの受容状況を概観。いずれの地域でも観察される特徴として(1)各国の国産出版物と比べて日本のマンガが同等またはそれ以上の売り上げを記録していること(2)にも関わらず日本におけるマンガの発行部数と比べると小規模にとどまっているケースが多いことが指摘された。  また、日本のマンガ産業の規模は、マンガの売り上げだけに注目した場合、国内市場でも5000億円程度と小さいが、キャラクター商品など関連市場を含めると3兆円程度の規模になる。関連市場も含めて考えていくことが重要であるとの指摘もなされた。  その他、日本と諸外国のマンガ家の実力比較、日本の作品の特殊性、各国における受容者層、流通や契約の実態などに触れながら、海外進出の基礎として現地に通じたエージェントの必要性など、日本マンガの海外市場の開拓、進出について意見や提言がなされた。


レポートをダウンロード【会員限定】


COPYRIGHT © GLOCOM.

PRIVACY POLICY