
■講師: 山崎 茂雄(福井県立大学大学院経済・経営学研究科、経済学部准教授)、住田 孝之(経済産業省商務情報政策局情報通信機器課長)、 隅藏 康一(政策研究大学院 政策研究科大学准教授)
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21世紀は知的創造の時代であるといわれます。知的創造を先導するのに不可欠なファクターが知的財産とコンテンツであることは疑いないでしょう。厳密にいえば、知的財産にはコンテンツが含まれますが、本研究会は、あえて両者を並列的に取り上げ、情報通信ネットワークを媒介変数に、この2つのファクターをデザイン、テクノロジー、マネジメント、ポリシーの4つの視点からアプローチし、知的創造の経済社会がいかなる方向に向かうかを展望していきます。とくに、日本のコンテンツ政策の戦略的指針である政府の知的財産推進計画は、本年で6年目を迎えます。そのなかにあって、今後の方向性はどのようなものであるべきで、知的財産に関連する戦略はいかにあるべきか、政府、自治体、企業、NPO、大学などそれぞれの主体は何が期待されているのかについて参加者とともに考えていきます。
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山崎茂雄(やまさき・しげお) 福井県立大学大学院経済・経営学研究科、経済学部准教授京都大学経済学部卒、京都大学大学院博士課程修了。専門は、文化経済学、文化政策学、知的財産政策。主書として、『知的財産とコンテンツ産業政策』(編著、水曜社、2008年)、『デジタル時代の知的資産マネジメント』(共著、白桃書房、2008年)、『LLCとは何か』(編著、税務経理協会、2006年)、『映像コンテンツ産業の政策と経営』(編著、中央経済社、2006年)、『公共政策学』(共著、ミネルヴァ書房、2003年)など。訳書に、ボウモル・ボウエン著『舞台芸術・芸術と経済のジレンマ』(共訳、芸団協出版部、丸善発売、1996年)がある。
住田 孝之(すみだ・ たかゆき)
1962年生まれ。1985年東京大学法学部卒業後経済産業省に入省。特許庁などを経て、1991年から米国ジョージタウン大学国際政治大学院留学。その後、環境庁、産業政策局、資源エネルギー庁、通商政策局(FTA/EPA担当企画官)を経て、2004年から知的財産政策室長。2006年から技術振興課長、2007年9月から情報通信機器課長。主な著作に『改正特許法解説』(共著、有斐閣1987)、『法人課税改革』(共著、東洋経済新報社1998)、『逐条解説 不正競争防止法』(平成1617年改正対応版、有斐2005)がある。
隅藏康一(すみくら・こういち)
1970年東京都生まれ。1998年東京大学大学院工学系研究科先端学際工学専攻博士課程修了、博士(工学)。東京大学先端科学技術研究センターを経て、現在、政策研究大学院大学政策研究科准教授。日本知財学会理事、研究・技術計画学会理事、知的財産マネジメント研究会(Smips)総合オーガナイザー等も務めている。近著に『知的財産政策とマネジメント』(編著、白桃書房、2008年)、『知的財産88の視点』(編著、税務経理協会、2007年)、『科学者ってなんだ?』(共著、丸善、2007年)、『理系なら知っておきたい ラボノートの書き方』(共編著、羊土社、2007年)など。p>
我が国の知的財産に関する法整備が、デジタル・ネット時代に即していない、と指摘されることがある。現行の著作権法では、事前許諾のないコンテンツの複製は、原則認められていない。このため、国内にウェブ検索サーバーを置くのは違法とされる。 激変する今日のデジタル・ネット社会において、我が国のコンテンツ産業が国際的競争力を高め、さらに著作者の利益を保護するにはどうしたらよいのか。7月25日のIECP研究会では、この点について活発な議論が交わされた。 福井県立大学大学院、経済・経営学研究科、経済学部准教授の山崎茂雄は、日米のコンテンツ産業の違いを、データを示して解説した。日本では、優良なコンテンツが豊富だが、産業として成り立っていないという。また、米国で支配的となっている、「フェア・ユース」という考え方を紹介した。ステイクホルダー間の利害が、判例の積み重ねで調整されているものである。 経済産業省商務情報政策局、情報通信機器課長の住田孝之は、知的財産保護に傾倒した「プロパテント」から、知識の融合から生まれる技術革新を重視する「プロイノベーション」へと、軸足を移す必要性を語った。 政策研究大学院大学、政策研究科准教授の隅藏康一は、非営利研究で活用できる「研究ライセンス」導入と、それを一元的に管理する「パテント・コンソーシアム」設立の必要性を語った。 質疑応答では、国内コンテンツを海外にプロモートする方法や、産業として発展させていく手法などについて、聴講者を交えて熱い議論が交わされた。p>
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