
■講師:堀田 博文(株式会社日本レジストリサービス(JPRS) 取締役企画本部長)
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インターネット利用が社会活動の中で質、量ともに増大するにしたがい、ドメイン名の多様化、信頼性への要求も増加してきている。講演では、このような背景のもとで起きているドメイン名関連の変化について紹介し、それがドメイン名業界のみならず、利用企業も含めたインターネット全体に与える影響について考察する。
具体的には、次の内容について解説、考察する。
(1)ドメイン名の種類の激増
2009年より、トップレベルドメインの種類が激増する可能性を持つ施策が導入されることとなった。これは、単に多くの種類のドメイン名が存在するようになるという受動的側面のみでなく、企業や団体が自組織や関連コミュニティの活動のためのトップレベルドメイン名を能動的に登録、活用できるということも意味する。
(2)ドメイン名の登録目的の変化
ドメイン名は、自らを示すWebやメールアドレスに使う目的で登録・利用されてきたが、ここ数年、欧米を中心にこの目的が急激に変化しつつある。たとえば、ドメイン名を転売したり他者の広告を載せるページの運用により広告料を得るといった目的での登録が、自ら使う目的での登録を上回るようになってきている。
(3)ドメイン名の安心利用への脅威
ドメイン名の社会活動、経済活動における利用局面が増せば増すほど、人為的か否かを問わず安心利用への脅威も増す。その安心は、ドメイン 名レジストリ、ISP、ドメイン名登録企業、利用者等、インターネットに
関わる者全体が協力して実現せねばならないが、そのリテラシーはまだまだ低い。
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堀田 博文(ほった・ひろふみ)1980年にNTTに入社し、ソフトウェア開発環境の研究・開発、プログラミング言語コンパイラの研究・開発を行なう。その後、OCNサービスの開発、NTTの研究戦略立案などを担当。2001年には、株式会社日本レジストリサービス(現職)に移り、経営企画、事業開発、サービス企画などを担当。
国際活動としては、APIA(Asia & Pacific Internet Association)会長、ICANNにおけるDNSO(Domain Name Supporting Organization)委員、ICANN IDN Registry Implementation Committee委員、ICANN President's Advisory Committee for IDNsの委員、ICANN ccNSO(Country Code Names Supporting Organization)委員(現任)などを歴任。p>
ドメイン名は、インターネットの「重要資源」である。このドメイン名が今、大きな転換点にある。
新しいgTLD(汎用トップレベルドメイン)創設制度の開始は、.comや.jpのようなTLDをこれまで以上に柔軟に創設することを可能にし、早ければ2009年中に、「.日本」などのIDN(国際化ドメイン名)によるTLDが実現する。また、かつてはIPアドレスの「ニックネーム」にすぎなかったがドメイン名は、今や二次市場での取引の対象となるだけでなく、広告収入のチャネルともなっている。一方で、ドメイン名にはインターネットの初期には顧慮されなかった課題が出現している。フィッシングサイトへの対応や、レジストリの破綻時の処理手続き、ドメイン名システムそのもののセキュリティなどである。
ドメイン名とは情報の送り手を特定するものだが、本来、利用者の関心は情報そのものにある。その意味でドメイン名に期待される役割も少しずつ変わっている。今後はドメイン名システム、検索エンジンなどいくつもの情報取得のメカニズムが、それぞれ高度化しながら最適な共存関係が生まれることが期待される。p>
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