
■講師:前村 昌紀(社団法人日本ネットワークインフォメーションセンターIP事業部部長、国際大学GLOCOM客員研究員)終了しました
現在のインターネット上でホストを識別するために必要不可欠なIPv4アドレスの在庫が、あと2,3年で枯渇
しようとしている。これは、新たなサービスのためのサーバや、新たな利用者を、今のままインターネットに接続することができなくなることを意味するので、今後も引き続きインターネットが拡大・発展するためには、新たなバージョンのIP、IPv6に対応するなどの対策が必要である。ただし、IPv4アドレス在庫枯渇の問題は、単にIPv6技術の開発が完了すれば解決するというほど単純な問題ではなく、インターネットを構成するあらゆる事業者,利用者における設備投資判断、IPアドレス管理政策上の大きな変革などさまざまな要素を持つ複合的な問題である。本講演では、IPv4アドレス在庫枯渇問題を概説した上で、現在の対応進捗状況と今後の展望を示しながら、岐路に立つインターネットの運営のあり方や問題点に関して、ポイントを整理し、議論する。
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前村 昌紀(まえむら・あきのり)社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)IP事業部 部長、国際大学GLOCOM客員研究員。1994年、NECの商用インターネットサービス立ち上げにネットワーク技術者として参加。以降インターネットインフラの運営に関する活動に関与。1996年からJPNICのIPアドレス管理
に関する方針検討に参画。以来委員・役員としてJPNICのIPアドレス事業に関わり、2007年に事務局に着任。Asia Pacific Network Information Centre(APNIC) 理事会議長、麗澤大学経済学部経営学科・非常勤講師
「IPアドレスが足りなくなる」という懸念の下、次世代IPプロトコルの開発が本格的に始まったのは1992年のことであ る。これは、インターネットが一般に普及する以前のことだが、決定的な解決が見られないまま今日に至っている。IPv4とIPv6の 間には互換性がなく、何らかの形での移行や併用が必要である。その一方で、利用者、通信事業者、機器メーカはそれぞれ相手の出方 をうかがう状況にあり、IPv6への移行は進まない。日本では 最近になって移行を前提にした協議の場が官民の参加により設立された。また、アドレスの効率利用を促すためのアドレス移転の可否 についても、来年早々には判断されるということであり、今後過去15年とは異なるIPアドレスの世界が現出しようとしている。
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