IECP Intelprise-Enterprise Collaboration Program

シリーズ 「テレビの明日、動画ビジネスの明日をどう描くか」第2回:ネット広告がもたらすマスメディアと経済構造の変容

■講師:歌田 明弘(評論家)終了しました

概要

動画および動画広告の実態と、テレビ広告の新たな潮流を展望し、ネットがもたらすマスメディアや経済全般への影響を探る。広告によって、無料もしくは低価格で製品やサービスへアクセスすることを可能にしたGoogleのビジネスモデルはマスメディアのありようを変えるばかりか、経済そのもののあり方を変えつつあるように思われる。「広告経済」とでも呼ぶべきその新たな経済構造がいかにして生まれ、今後どう展開していくのかについて語る。

講師プロフィール

歌田 明弘(うただ・あきひろ)1958年東京生まれ。東京大学文学部卒。青土社『現代思想』編集部、『ユリイカ』編集長をへて、1993年より執筆活動。著書に、『ネットはテレビをどう呑みこむのか』(アスキー新書 2007年)、『「ネットの未来」探検ガイド』(岩波書店 2004年)、『インターネットは未来を変えるか?』(アスキー 2001年)、『本の未来はどうなるか』(中公新書 2000年)など。東京学芸大学や専修大学でメディア論などの授業もしている。週刊アスキー「仮想報道」、Wired Vision「歌田明弘の『ネットと広告経済の行方』」(http://wiredvision.jp/blog/utada/)などを連載中。

速報

11月4日のIECP研究会では、広告に注目しつつインターネットの未来を探る書籍や連載を著している評論家の歌田明弘を講師にお迎えした。歌田は、ネット広告が持つ潜在的な成長力とその進化の例、テレビが直面しつつある困難を概観した。また、広告を越えた事業モデルのあり方について幾つかの可能性を指摘した。 テレビは多チャンネル化の進展と共に広告枠が増え、一枠あたりの価値が減少している。ネット上で提供される無料動画サイトとの競争関係、普及を続けるハードディスク・レコーダーを利用した広告をとばした視聴行動などもある。メディアのビジネスモデルはIBMのメディア・デバイド調査報告などにあるようにプラットフォームのオープン化とユーザーの貢献に向かうが、動画サイトの利用者調査からはその傾向が予想よりも早い可能性が あると指摘した。 広告費のテレビからネットへのシフトについて予測する際の手がかりを示し、制作費の削減と広告収入の低下が加速するという負のスパイラルがテレビに起こる可能性を述べた。但し、リモコンの高度化のように有望な発展の方向もあり、その事業化例もある。 通常のテレビと違い、オンライン広告では、クリックや購買を広告費と連動させるモデルが広がっている。Google、Amazonの意義の他、マイクロソフトのadCenter Labsのビデオハイパーリンクやドロップシッピングモデルなどを通じて歌田は双方向性などを活用したオンライン広告の可能性を論じた。

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