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kumon_can_newslette - August 1, 1999
4.これからの方向:インフラ作りと地域内協働関係の醸成
August 1, 1999 [ kumon_can_newslette ]
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そして、そこを乗り越えていった先に、非常におもしろい、楽しい社会が待っていると私は考えています。20世紀の世界は、社会的な理念として「平和と繁栄」の2つを提唱してきました。「ピース・アンド・プロスペリティ(Peace And Prosperity)」と英語では言います。そして、21世紀には第3の理念「プレジャー(Pleasure)」、「楽しみ」がそれに加わるでしょう。
そして、そのような中で私たちは、学校も、病院も、商店も、職場も、それからまた村や町の役場も、お互いに緊密な関係をもってコミュニケーション(交流)とコラボレーション(協働)をする、こういう世界を作っていくのです。インフラとしては、あらゆる家庭やオフィスの中に高度なLANが組まれ、そして地域にはCANが広がっていく、こういうことになります。
ここではインターネットのような、私の言葉で言うと「インテルプレース(Intelplace)」、智場と言うものですけれども、智場が新しいプラットフォームになって、その上に商取引や政治行政が乗るということになります。こう考えてみますと、ハードやソフトが無料で配られるような形態がますます増えつつあることは、それなりに意味があることだと思います。そのレベルでは、いわばインテルプレースにおける一方的な普及、シェアリングのプラットフォームに乗っているわけです。
しかし、別のレベルでは、有料の取り引き、あるいはサービスの提供という新しいビジネスが、非常に大きく展開していく可能性があります。それはこれまでの、特にアメリカ的な意味でのマーケットとして考えられていたような市場ではない、むしろ人々がよく知り合い、互いに信頼関係を持つことによって、そのコミュニティの中に生まれてくる有料のサービスであり、ビジネスであります。

そして、それらの場面で人々が用いる手段は、おそらく今までのようなパソコンではないでしょう。いわんや巨大なセットボックスを付けたテレビでもあるはずがありません。むしろ、いまの子供たちがごく日常的に慣れ親しんできているウォークマン、あるいはファミコンないしはゲームボーイ、ポケベルや携帯電話、そして無線インターネットが結合するところに、当面この5年、10年の新しいデジタル家電というか、情報家電の姿があるのではないかと思います。

私たちは、そういった機器をうまく使いこなせるためのインフラが欲しいと先ほど言いましたが、そのインフラも機器も含めた意味でのCANを作り、そしてうまく使いこなすことができれば、ここに本当にコミュニティという言葉で呼ぶことがふさわしいような地域が生まれてくる可能性があるのではないでしょうか。
そのためのインフラとしての具体的な手段はいろいろな形のものがありまして、もうとても議論をする時間はありませんし、私たちが今までこのフォーラムでいろんな機会に議論をしてきたところでもありますから、今日は省略しますが、最後にもう1度、私たちのCANの理念を繰り返して、私の話を終わりたいと思います。

私たちは、新しく作られるべきものとしての、コミュニティエリアにわたるネットワークとして「CAN」という言葉を使いたい。それは同時に"Yes, we can."、われわれはできるのだ、やっていけるのだという意味が込められているわけです。CANのAはエリア(Area)のAでもあるのと同時に、アクセス(Access)、高度な情報通信のインフラやプラットフォームに誰でもアクセスして使うことができるようなものでなくてはいけないという意味も込められています。そしてそこにさまざまな機能やコンテンツを利用するためのアプリケーション(Applications)が乗っている。そうすると、私たちはそれらを使ってさまざまなアクション(Action)、とりわけコミュニケーションとコラボレーションを行っていくことができる。これがこれからのCANの目標でなければいけない、そんなことを考えるわけであります。
終