国際大学グローバル・コミュニケーション・センター(GLOCOM)

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GLOCOM Ideas

 今日、情報技術の進化の多くは、18 世紀以降に始まった産業化・工業化過程における成熟化局面に対する重要な駆動要素としての役割を果たしています。一方でこうした国家や企業の既存の社会機構にとらわれず、国境や組織間の境界のない多くのソーシャルネットワークが現出しており、新しいタイプのコネクション・ルールに基づく新産業も多く生み出されてきています。
 そこでは個々の知的財産権を意識することなく、各個人の知識が集合知として創造され、また利用し合える「共有情報権」を基本とした「知識の民主化」が強く意識されています。今後は新たな社会価値創造構造および分配構造に向けてのさらに大きな変化が進んでいくことでしょう。
 われわれは歴史が作り上げてきた多くの「知識資産」と新たな「知の創造活動」が、今後の知識社会を構成するもっとも重要な研究の側面ととらえ、GLOCOM の中心的関心領域として取り組んでいます。

情報社会を科学する

新たな近代化としての情報社会は、知識や知の流通が社会原理として大きく作用する社会です。さらに情報通信技術が生み出したソーシャルネットワーク環境の下で「人と人」、「人とモノ」、そして「モノとモノ」までが自在に繋がり、境界を超えた新しいコネクションやコラボレーションが次々と行われるようになりました。こうしたネットワーク社会での共有化された知識や情報を体系的にとらえて、理論的な研究を構築しています。

すべてはSocial Valueのために

大学付設の学究的研究機関や企業・官庁に付随する民間シンクタンクと異なり、学術的研究と社会との実践活動をあわせもつ研究機関として、より社会と密着した実質的な研究を指向しています。成熟した産業社会との接点と、これから発現するであろう情報社会の先駆け的接点との非連続な関係性を認識したうえで、情報通信技術が果たす役割をさまざまな側面から研究し、実践しています。

多様性を合意形成科学に

過去、個人の能力で多くのイノベーションが生まれ、近代社会が形成されてきました。しかしこれからのネットワーク社会は、個人の能力の制約を超え、多くの集合知によってさらに大きなイノベーションを生みだす「共創社会」へと変化していくでしょう。多様性とは多様な価値観と技能の存在であり、その違いを尊重し理解することが新しい合意形成を生み出す原点となると考えています。こうした多様性の潜在力を高め、社会集団の新しい合意形成を創り出す「場」の提供と実践活動を通じて、その知識を体系的にとらえた理論的な研究をしています。

共進 co-evolution Practice & Transformation : 共感 co-empathy Understanding & Consensus : 共創 co-creation Diversit y & Innovation

【共進社会】とは

多様な人々の対話により新しい社会的価値を発見し、深い理解と合意形成を経た実践のための出会いを通して、共に進化を目指して行動していく社会。