国際大学グローバル・コミュニケーション・センター(GLOCOM)

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報告書「若年性認知症を含む認知症の人の能力を効果的に活かす方法等に関する調査研究事業(厚生労働省 平成29年度老人保健健康増進等事業)」を公開しました

学校法人国際大学は、厚生労働省の平成29年度老人保健健康増進等事業として「若年性認知症を含む認知症の人の能力を効果的に活かす方法等に関する調査研究事業」を行い、報告書をまとめましたので公開します。

事業の背景

政府の「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)」では、「認知症高齢者等にやさしい地域づくり」を目指す柱の一つとして「若年性認知症施策の強化」を掲げ、若年性認知症の人を取り巻く課題として、「就労や生活費等の経済的な問題」と同様に、「居場所づくり、就労・社会参加支援等の様々な分野にわたる支援」を総合的に講じていく必要があるとしています。

しかし、若年性認知症を含む認知症の人の特性や能力を活かしながら新たな就労へとつなぐ体制や地域での活躍の場の創設に資する手法や事例は、未だ十分に検討されているとはいえません。国内外の先進事例を分析し、認知症当事者の意見も取り入れた、新たな就労を含む社会参加・活躍の場づくりとマッチングのモデル化と、国内展開方法の考察が必要とされています。このことは、従来のレクリエーション型ではない社会参加型の活動やプログラムとして、若年性認知症の人だけではなく広く認知症の人に意義があり、さらにその人なりの働き方で参加できる社会への手がかりにもなることから、推進が求められます。

事業の概要

本事業では、若年性認知症を含む認知症の人の特性や能力を活かした新たな就労を含む社会参加、活躍の場の創出に資する手法や事例等を整理し、その結果を国内で展開する方法の確立を目指す調査研究を行いました。

調査研究は、一般社団法人認知症フレンドリージャパン・イニシアチブ、一般社団法人人とまちづくり研究所などのご協力をいただき、実施しました。

事業の成果

    (1)海外の先進事例に関する調査と分析

    英国、スコットランド等における認知症の人の先進的な社会参加の事例を10か所インタビュー調査しました。

    (2)プロトタイププログラムの実践的形成

    ・マルチステークホルダーの参加により、町田市、大牟田市で認知症の人の就労事例の創出にむけたプロトタイププログラムを実施し課題等を整理しました。
    ・認知症の人の社会参加を支援するための介護事業所職員向けのプログラムを設計、実施、検証しました。

    (3)国内展開プロセスの設計

    認知症の人の社会参加のフレームワークや社会参画のためのロジックモデルを設計し、認知症の人の社会参加、参画プロセスの整理を行いました。



※国際大学GLOCOMでは「マルチステークホルダー・プロセス」という考え方に基づく社会課題の解決にむけた取り組みとして、認知症の人達とともに新たなアイデアや活動が組成する社会(DFC:Dementia Friendly Community)の構築と、その社会を企業等を含むさまざまなステークホルダによって社会全体で支える活動(DAA:Dementia Action Alliance等)を推進しています。

2018-04-10