国際大学グローバル・コミュニケーション・センター(GLOCOM)

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【発行】GLOCOM Review 12-1(83) 「グローバル化するフェアユース」(Peter Decherney 著 城所 岩生・城所 晴美 訳)

このたび当研究所紀要のGLOCOM Review最新刊12-1(83)を公開しました。ペンシルバニア大学ピーター・デチェルニー教授による「Fair Use Goes Global」論文を城所岩生客員教授および城所晴美氏が日本語に翻訳したものです。本論は知的財産権に関するフェアユースの法原則が世界的に採用されつつあることに鑑みて、グローバル化の理由と各国でのフェアユース支持・反対の根拠を考察しており、我が国の政策検討にあたって重要な知見を提供するものと言えます。

GLOCOM Review 12-1(83)
「グローバル化するフェアユース」(Peter Decherney 著 城所 岩生・城所 晴美 訳)

(あらまし)
フェアユースは,過去150年間アメリカ合衆国だけが採用する法原則だった.しかし,1990年代,2000年代には,フィリピン,イスラエル,韓国の 3ヶ国が米国式のフェアユースを採用した.それ以降,オランダ,カナダ,イギリス,日本,オーストラリアを含む 6ヶ国で,自国の著作権法にフェアユースを取り入れるかどうかを巡る激しい議論が巻き起った.フェアユースのグローバル化の理由は何か.イノベーター,学者,立法者はフェアユースの中に何を見ているのか.そして,フェアユースに対する支持・反対を決定づけるものは何か.フェアユースのグローバル化の動きは衰退するのか,あるいは,全世界の知的財産法の領域を席捲するのか,われわれにはわからない.しかし,フェアユースのグローバル化の議論を眺めていると,その初期段階である現時点においてすら,われわれは,技術革新およびオンライン上の表現に対する規制が,デジタルメディアから受けている挑戦についての多くを知ることができる.

2015-02-09