公文俊平

1999.11.12


  1. 問題の本質:

    農業社会の飢饉・凶作や産業社会の恐慌・不況に似た情報社会のシステム故障  
    その影響は広域かつ長期間にわたる。
    今回がその最初。一度だけでは終わらない(他にウィルス、電磁波障害等)  
    ∴それへの対処は「総力戦」で:99%は道半ば、情報通有と相互協力、役割分担

  2. 現状:国際的関心も高まった(1)。先進国では修復からCP(Contingency Planning)の段階をほぼ完了。

      

    2000年の到来を満を持して(?)待つ姿勢。国民への呼びかけも。   
    しかし、どこでも国民の関心はごく少ない。パニックは皆無。(2)
    一部には意見の分裂も(ヨードン3
    国連は監視・協力体制を(4),(5)

  3. 米国:2000年転換大統領諮問会議(コスキネン委員長)を1998年2月に、その下に情報センターを1999年7月に

    産業界との対話⇒コミュニティとの対話(6)⇒若者教育⇒国民への呼びかけ         
    商務省が海外支援プログラム(8ヶ国語でのCD、キャラバン)(7)
    修復努力(12月、3月、6月)⇒業務継続計画(CP)と危機管理(軍・警察等)
    現在はPersonal Preparedness Modeに入った
    立法措置:98年10月の情報開示法、99年7月の乱訴制限法(Y2K法)
    研究努力:問題の国際比較研究と教訓の抽出
    空軍の資金で、IEEEが主導してNRCで、EUも協力
    日本は応答なし。米空軍は横田基地で情報を収集する
    チェック・アンド・バランス態勢が特徴
    黒人コミュニティの無関心(8)ワシントンDCの遅れ(9)
    Y2K Newswireのまとめ(10)ヤルデニのレポート(11)政府批判(12)

  4. 日本:2000年問題行動計画の策定と顧問会議の組織を1998年9月に

    定期的な対応状況報告と顧問会議の開催(最初二ヶ月おき、後三ヶ月おき)    
    2000年問題総合対策会議と2000年問題対策室の設置を1999年7月末に    
    年末年始にかけた準備の呼びかけを10月末に    
    チェックの仕組みがないのが特徴  なお、日米比較の参考に(13)

  5. すでに起こっている問題

    修復に見落としやバグが:
    ロンドンの電力(14)、連邦航空局(15)、ロスの下水道(前掲11)
    ミシガンのホテル(16)ウェブ(17)
    米保険金融管理局(18)日本のルーター(19)
    キャップ・ジェミニ調査(20)その他の事例(21),(22),(23),(24),(25),(26),(27)
    虚偽の報告(28)
    個別エラーの累積効果:英国旅券発行事務の混乱(29)
    米SSAの修復努力放棄(30)

  6. 何が起こりそうか

    年内に多発:ガートナー(31)、Taskforce 2000(32)
    電力は正月休み明けからが危険(33)燃料切れは第三週あたりから(34)
    コスキネンも短期では終わらないことを示唆(35)
    ロンドンのコンサルティング企業も「第二世代バグ」による生産の停滞を警告(36)
    中長期の混乱が心配:ヨードン(37,38, 前掲3) マッコネル(39)、IEEE(40),(41)
    システム間のデータ交換の混乱:コスキネン(前掲35)、資源エネルギー庁(42)
    とくに中東の石油が危ない(43),(44),(45)、米国の製油施設も(前掲34,46)
    ロシア、ウクライナ等(47),(48)中国(49)
    英国は金融と地方政府が危ない(50)、米国では企業の遅れ(51)
    日本はPCが危ない(52)北鮮からの脅威も(53)


1999 GLOCOM Y2K Project. All Right Researved.