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2008年05月11日

2-3: こっくりさん実験と情動操作

人は無意識に同期している。同期することで、自分自身の意識も影響を受ける。

第2回研究フォーラム「認知科学と天才プログラマー」, 2007
(c)やまざきゆにこ2007

こっくりさん実験は、元々はイギリスのターンテーブルから来ていて、
マイケルファラデーなども研究している。
言語などのレベルだけではなく、振動レベルで、
人と人が合う、合わないがある。

指と指を近づけたとき、動きはシンクロしたりしないが、
速度の絶対値が一致することがわかった。
他人が存在することで、速度・加速度の絶対値が似てくる。

こっくりさん実験でもっとも興味深いことは、
自然に動いてしまったという経験。自分が動かしたのか、
他人が動かしたのかわからないということが、オカルト的に感じる。

動きに追従したかどうかで、二人の同期度を調べようとしている。

仮説だが、社会性の基盤は、低次の潜在的感覚的レベルにある。
顕在的な目に見える動作は、そのようなベースの上に存在しているのでは。

もともと合っている人がいるという仮説もある。
合う、合わないも、波みたいなものがあるかもしれない。
そもそも一緒に歩けない人がいる、ということ。
こういった他人に合わせること、それが学習できるかどうかも、
座っているだけで人に好かれるということもあるのでは。
それは顔が好きとかではなく、もっと基本的なところにあるのでは。

とにかくタスクは、「自分の指を動かすな」ということだけ。
相手の目を見る人はいない。相手の指を見ることが多い。

ここで言いたいことは、
模倣行動というよりは、ただ存在するだけで、
真似しようという意識もなく、無意識的に同期してしまうこと。

運動系、知覚系に問題があって、真似することができない、
そういうことが障害としてあるだろう。

赤ちゃんに真似されると親もうれしい。
共感があるから同期があるというよりは、
同期しているから共感しているという考え。

もう一つ、注目して欲しい実験が、
「声の変調による情動操作」である。

人はなぜ泣くのか。
キャノンバード説。悲しいから泣く。
ジェームズ・ランゲ説。泣いたから、悲しいと思う。
7割方、こちらが勝ちと言われている。

しゃべった声を自分にフィードバックする実験。
自分の声を、ちょっと悲しい声にして、耳に戻す。リアルタイムに。
自分がしゃべった声を骨伝導で聞こえないようにし、
7分間かけて、ゆっくりゆっくり変えてやる。気がつく人はいない。
オンラインで変えないといけないので、しゃべった声を悲しい声にする
フィルターを瞬時に通さなければならない。技術的にはたいへん。

だんだん声を震えさせると、自分が悲しい気持ちになる。
でも、なぜ悲しいのかわからない。
さらに、文章が「怖い話だ」と無意識的に思ってしまう。
つまり自分の感情は中から沸き起こるわけではない。ジェームズ・ランゲ説の傍証。

人は、自分の声が悲しくなっていくと、
悲しくない声を出そうとする。
そういう傾向が見つかる。

経験すると、いやなもの。
悲しい声と、怖がった声は作れるが、
楽しい声は人によってすごく違って、
簡単に変調することはできない。

楽しみの表現は人によってさまざま。
苦しいものは、ものすごい具体的にできる。
楽しいことは、とても曖昧。
地獄はものすごい具体的だが、天国は抽象的で、
いいんだけど、具体的に何が楽しいか表現できない。
でも、身体のレベルは「楽しさ」の表現はいろいろ。

投稿者 nomura : 2008年05月11日 23:21

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