国際大学グローバル・コミュニケーション・センター(GLOCOM)

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櫻井 美穂子(さくらい みほこ)

私は、「レジリエンス」をキーワードとして、社会における情報システムの利活用についての研究をしています。これまで、東日本大震災の13の被災自治体訪問調査を通じて、災害時の初動に必要な情報システムデザインや、災害時の情報伝達に関する研究を行ってきました。同時に、基礎自治体の横連携をITの観点から考察する地域情報化研究コンソーシアムを企画・運営し、全国30を超える自治体と協働してきました。2015年からは北欧のノルウェーにわたり、ヨーロッパ7か国・7つの自治体と一緒に地域のレジリエンスを高めるためのコミュニケーションプラットフォームを設計・開発しました(EU Horizon 2020・Smart Mature Resilience Project)。

レジリエンスは社会セキュリティやリスクマネジメントの分野ではISO22300で定義がされていますが、その起源は16世紀、ラテン語のResilireで、「もとに戻る」という言葉です。1970年以降様々な分野に応用され研究されています。災害時においては、想定外の事象に対応するための能力を指し、「もとに戻る」だけではなく、現場における創造的な対応を通じた組織の進化を達成することが必要です。

レジリエンスを社会システムに当てはめると、その目的は、持続可能な社会となります。この観点から、最近は、災害研究に加え、スマートシティの研究を進めています。

主任研究員/准教授(情報社会研究グループ)

博士(政策・メディア)

研究分野

情報システム、レジリエンス、サステイナビリティ、災害対応、自治体、スマートシティ

略歴

慶應義塾大学特任助教、日本学術振興会特別研究員(DC2)を経て、2015年よりノルウェーのUniversity of AgderにてEU Horizon2020プロジェクトに参画。専門分野は経営情報システム学。特に基礎自治体および地域コミュニティにおけるICT利活用について、レジリエンスをキーワードとして、情報システム学の観点から研究を行っている。Hawaii International Conference on System Sciences (2016)およびITU Kaleidoscope academic conference (2013)にて最優秀論文賞受賞。

主要業績

・Sakurai, M. and Kokuryo, J. 2018. “Fujisawa Sustainable Smart Town: Panasonic’s challenge towards building a sustainable society,” Communications of the Association for Information Systems, vol.42, Article 19, pp.508-525.

・Sakurai, M. and Thapa, D. 2017. “Building Resilience Through Effective Disaster Management: An Information Ecology Perspective,” International Journal of Information Systems for Crisis Response and Management (9:1), pp.11-26.

・Sakurai, M., Watson, R.T., Abraham, C. and Kokuryo, J. 2014. "Sustaining Life During the Early Stages of Disaster Relief with a Frugal Information System: Learning from the Great East Japan Earthquake," IEEE Communications Magazine (52:1), pp.176-185.

・Sakurai, M. and Kokuryo, J. 2013. "Preparing for Creative Responses to Beyond Assumed Level Disasters: Lessons from the ICT Management in the 2011 Great East Japan Earthquake Crisis," Corporate Ownership & Control (10:2), pp.195-206.

・Sakurai, M. and Kokuryo, J. "Municipal Government ICT in 3.11 Crisis: Lessons from the Great East Japan Earthquake and Tsunami Crisis," Berkman Center Research Publication No. 2012-14,
https://cyber.harvard.edu/publications/2012/Municipal_Government_ICT_in_3_11_Crisis, Berkman Center for Internet & Society in partnership with Keio University, Cambridge, MA, June 2012, 46 pages.

・櫻井美穂子、國領二郎『自治体ICTネットワーキング』(慶應義塾大学出版会、2012年)

主要講演・出演・口頭発表

・「基礎自治体におけるResilientな情報システム構築~モバイルインターネットを活用した災害時業務展開~」総務省関東総合通信局 関東ICTセミナーin山梨、2013年9月20日
・「基礎自治体における「強靭な」情報システム構築~東日本大震災の教訓から~」全国地域情報化推進協会 年次総会、2013年6月13日
・「自治体ICTネットワーキングによる地域課題の解決」自治体総合フェア、日本経営協会、2013年5月15日

主要政府委員歴

2013年 総務省 地域情報化アドバイザー

受賞

・Best paper award, Hawaii International Conference on System Sciences, Electronic Government track, “How do organizational processes recover following a disaster? - A capital resiliency model for disaster preparedness -” (2016年)
・Best paper award, ITU Kaleidoscope academic conference, “Sustaining Life During the Early Stages of Disaster Relief with a Frugal Information System: Learning from the Great East Japan Earthquake,”(2013年)

学歴

2005年 慶應義塾大学総合政策学部卒業
2011年 慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了
2015年 慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科博士課程修了

経歴

2005年 日本新聞協会(~2009年まで)
2011年 慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科 特任研究員
2013年 慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科 特任助教
2014年 日本学術振興会・慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科 特別研究員(DC2)
     University of Georgia(USA) International student intern(2-5月、8-10月)
2015年 University of Agder (Norway) Faculty of Social Science,
     Information Systems Department, Postdoctoral research fellow
2017年 University of Agder (Norway) Faculty of Social Science,
     Information Systems Department, Associate Professor
2018年 国際大学グローバル・コミュニケーション・センター 主任研究員/准教授

その他

リンク