研究領域
GLOCOMでは、知識・情報社会において我々がどのように進化していくべきか、「テクノロジー駆動型社会」「イノベーション創造社会」「グローバル社会変動」という3つの軸で研究領域をとらえています。
加速する技術革新は人々の日常生活からビジネスまで様々な影響を与えています。テクノロジーの変化が社会にどのような影響を与えているか、また我々はどのようにテクノロジーを活用して社会の課題を解決していくことができるか、技術と社会の両面から研究を推進します。
既存の事業が飽和し、また変化が激しく先を見通すことが難しい現代、自ら新しい価値を生み出すイノベーションはますます重要になっています。イノベーションを生み出す仕組みはどのように変わりつつあるのか、企業や社会においてイノベーションを推進するためにはどのような取り組みが必要なのか、実践的な研究を進めていきます。
世界経済の重心の変動、先進国における格差の拡大、技術的失業への懸念など、グローバルな規模での経済的な相互作用は新たな段階に入りつつあります。国際貿易、地域経済から、組織形態や価値観まで様々なレベルでの変化と相互作用を統合的に捉え、新たなグローバル社会像の理解を深めるとともに、課題解決の方策を探ります。
情報社会において生じている広範囲なテーマを、現在のGLOCOMが特に知見を有する分野を切り口にして下図のように整理しています。
生成AIの進化と共に、高まる偽・誤情報やディープフェイク、詐欺のリスクは新たな課題となっています。また、差別の固定化やハルシネーションなどの悪影響への対策も不可欠です。これらのリスクの実態を把握し、信頼性の高い情報空間を実現するためのガバナンス、リテラシー教育、法規制など多面的な方策を追究することで、生成AI時代の信頼できる情報空間の確立に貢献します。
適切なAIガバナンスを導出するため、国内外のAIガバナンスの現状・動向、産業動向や技術の発展、リスクや被害の現状などについて多角的な研究を行います。本研究は、AIのポテンシャルを最大限に引き出し、適切に活用してその利益を享受する社会・組織の実現や、ステークホルダー間連携の推進をします。
アバターが多くの人々の生活や仕事の一部となる未来に備え、その安心・安全を確保するための課題や、社会的影響についての研究を産官学連携で推進することで、持続可能で信頼される豊かなアバター社会の実現に貢献します。
データ資本主義が到来し、生成AIを含むAIの活用が組織にとって極めて重要になっています。本研究では、データとAIの活用によって可能になるイノベーションや創造、効率化の可能性を明らかにしたうえで、その価値を企業や政府・自治体がどのように活かせば良いのか、その戦略を明らかにします。産官学民連携の促進を通じ、データ・AI時代に適応した組織と社会の未来像を提案します。
移住定住や関係人口の創出支援・施策提案、起業・イノベーション創出支援などを通じて少子高齢化、人手不足、コミュニティの衰退、インフラ維持の困難など持続可能性にまつわる課題解決を促し、またその手引きとなる研究として政策動向や先進事例、推進プロセスや個別課題について掘り下げます。
文理融合を超え、多様なセクター・立場の主体が関わることで新しい知を生み、イノベーションを後押しするような「総合知」のプロセス設計や実施、評価などの支援および実践を行います。
現実の高度なシミュレーションや現実感の高度な表現・伝達・操作に有用な諸技術の円滑な普及や有効活用のために企業、自治体の戦略立案、政府による環境整備やガバナンスの形成を支援する研究を行います。
デジタル技術の利用を通じて、社会に積極的に関与し参加する市民のあり方を構想し、あらゆる世代を対象とした市民意識の醸成と能力開発のための制度・政策の検討・提案、ならびに教育啓発・教材開発・実証などを推進します。
地方の生活や事業活動を支えるインフラとしてのモビリティをめぐって存在する格差の実態や、移動の制約が生む問題の拡がり、解消策や目指すべき社会のあり方、示唆深い事例などについて研究し、モビリティに関わる企業、政策担当者、地域住民などの対応を支援します。
デジタルアーカイブの構築から運用・評価までの課題を、国内外の事例をまじえて分析し、よりよいガバナンスのあり方を探ります。技術や運営、法的な側面から実務上の課題を整理し、芸術から習俗に至るまでの幅広い文化の保存と継承を支える持続可能なデジタルアーカイブの活用を支援します。
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