2021.06.22

GLOCOM Monthly Topics ~June, 2021

国際大学GLOCOMです。
GLOCOMは来月7月9日に創立30周年を迎えます。
GLOCOMではこれを機に、あらためて我々が社会のために果たすべきことが何か、そしてそれを形にしていくことを考えてまいります。
情報社会を進化させるプラットフォームとしてのGLOCOMの活動に、これまで以上のご指導・ご協力をいただけますと幸いです。

今月も「GLOCOM Monthly Topics」で、研究成果や活動をご紹介させていただきます。気になるトピックがございましたらぜひともお声がけください

▼<今月のTopics>—–▼————————–▼

◆Pick up
【報告書公開】Innovation Nippon 2020 フェイクニュースwithコロナ時代の情報環境と社会的対処
【動画公開】GLOCOM六本木会議オンライン#20・21・22
【出版】
・櫻井美穂子編著”Emerging Technologies for Disaster Resilience”(Springer)
・菊地映輝著(松井広志/岡本健編著)『ソーシャルメディア・スタディーズ』(北樹出版)
【メディア情報】
・豊福晋平研究員の教育情報化に関する研究成果(毎日新聞)
・櫻井美穂子研究員の連載「レジリエントな街づくりを支えるデータ利活用」第1~4回(リスク対策.com)
・山口真一研究員のネット言論に関する成果(朝日新聞、日本経済新聞など)
・庄司昌彦研究員のデジタルガバメントに関する成果(朝日新聞)
【研究ワークショップ】2021年4月度&5月度プログラム開催報告、6月度プログラムご案内

◆今後の開催イベントのご案内
【招待制/申込受付中】GLOCOM六本木会議オンライン「#23 DXの本質と取組みのポイント」(7月6日開催)

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■ Pick up ― 最近の主な活動 ■
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【報告書公開】Innovation Nippon 2020 フェイクニュースwithコロナ時代の情報環境と社会的対処

Innovation Nipponは、GLOCOM がグーグル合同会社のサポートを受けて2013年に立ち上げた研究プロジェクトです。

近年、フェイクニュース問題が社会に大きな影響を与えています。日本でも2020年に2,615件の疑義言説がインターネット上で拡散されていた(シエンプレ デジタル・クライシス総合研究所調べ)ことが分かっており、私たちの身近にフェイクニュースが迫っています。
そのような状況を踏まえ、Innovation Nippon 2020では、withコロナ時代のフェイクニュースの実態と対処策を検討した調査研究レポートをまとめました。

【本調査研究で明らかになった主な点】
・51.7%の人は20件のフェイクニュースの内1つ以上に接触
・政治フェイクニュースに接触した人の81.2%が偽情報だと見抜けていない
・マスメディアに不満がある人は政治フェイクニュースに騙されやすい
・新型コロナウイルスフェイクニュースを偽情報と見抜くには情報リテラシー向上が有効
・フェイクニュース拡散手段として最も多いのが「家族・友人・知り合いに直接話した」
・全体の1%以下のスーパースプレッダーがフェイクニュース拡散の約95%を占める

【本調査研究から導き出されたフェイクニュース対策に関する政策的含意】
1.ステークホルダー間連携によって、インターネットに関する総合的な啓発・対策を推進する
2.特に政治関連のファクトチェックを推進し、幅広いメディアによって行き届かせることが必要
3.拡散数の多い人(スーパースプレッダー)にファクトチェック結果が届きやすい設計を検討する
4.ファクトチェックをより活発にし、ファクトに辿り着きやすいようなアーキテクチャ上の工夫をさらに進める
5.フェイクニュース対策に有効な情報検証行動を啓発する(それはジャンル別に異なる)
6.身近な人からの情報であっても時には誤っていることもあることを啓発する
7.体系的で多元的なメディア・情報リテラシー教育を実施する
8.生活者がマスメディアへの理解を深められるような施策を講じる

本調査報告書等は以下URLからご覧いただけます。
https://www.glocom.ac.jp/activities/project/7119

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【動画公開】GLOCOM六本木会議オンライン#20・21・22

「#20 個人情報保護法制のこれから<3>」
開催日時:2021年5月20日(木)
当日のセッションの様子(動画) https://roppongi-kaigi.org/topics/2583/

「#21 個人情報保護法制のこれから<4>」
開催日時:2021年5月26日(水)
当日のセッションの様子(動画) https://roppongi-kaigi.org/topics/2588/

「#22 個人情報保護法制のこれから<5>」
開催日時:2021年6月1日(火)
当日のセッションの様子(動画) https://roppongi-kaigi.org/topics/2590/

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【出版】櫻井美穂子編著”Emerging Technologies for Disaster Resilience”

櫻井研究員編著の書籍”Emerging Technologies for Disaster Resilience”がSpringerより発売されました。
本著は、災害現場でのドローンやVRなどの先進技術の活用事例や、現場におけるコミュニケーション、情報マネジメント、コミュニティ形成などに関する課題と今後の展望を議論したものです。櫻井研究員が執筆を担当した章では、GLOCOMレジリエントシティ研究ラボ主催「災害時コミュニケーションを促進するICT利活用に関する首長研究会」の活動内容も掲載しています。

編著・櫻井美穂子、Rajib Shaw (Joint editor)
発行: Springer, Singapore
定価: eBook 106,99 € / Hardcover 135,19 €
発行日: 2021-05-07
https://www.glocom.ac.jp/publicity/books/7037

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【出版】菊地映輝著(松井広志/岡本健編著)『ソーシャルメディア・スタディーズ』

菊地研究員が共著者として参画した『ソーシャルメディア・スタディーズ』が北樹出版より発売されました。ソーシャルメディアの普及によってコミュニティや社会がどう変化したか、様々な切り口から現代社会の課題と展望を示した本著において、菊地研究員は「ソーシャルメディアと現実空間を横断するあらたな「場所」」と題した章を執筆しました。

編著・松井広志/岡本健
発行: 北樹出版
定価: 本体1,800円+税
発行日: 2021-05-20
https://www.glocom.ac.jp/publicity/books/7058

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【メディア情報】豊福晋平研究員の教育情報化に関する研究成果

・大阪市の小中オンライン授業は何だったのか 現場から見えた課題(毎日新聞、6月11日)
https://mainichi.jp/articles/20210611/k00/00m/040/155000c

・現場から:新型コロナ オンライン授業、各校で対応に差 大阪市、突然の方針 準備追いつかず 双方向テストには評価も(大阪 毎日新聞、6月12日、有料会員のみ閲覧可)
https://mainichi.jp/articles/20210612/ddl/k27/040/394000c

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【メディア情報】櫻井美穂子研究員の連載「レジリエントな街づくりを支えるデータ利活用」

櫻井美穂子研究員の連載「レジリエントな街づくりを支えるデータ利活用」がリスク対策.comに掲載されています。

・第1回「一人ひとりの状況や文脈に沿った災害対応で「命を守る」」
https://www.risktaisaku.com/articles/-/50435

・第2回「ローカル情報とパーソナル情報を活用して正常性バイアスを取り除く」
https://www.risktaisaku.com/articles/-/51457

・第3回「リアルタイム情報と緊急時に自分や家族に必要な情報提供に高いニーズ」
https://www.risktaisaku.com/articles/-/52411

・第4回「近隣コミュニティーとのつながり、暮らしの満足感がパーソナライズへのニーズを高める」
https://www.risktaisaku.com/articles/-/53200

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【メディア情報】山口真一研究員のネット言論に関する研究成果

取材記事掲載
・ネット社会 暗く見えるのはまだ夜明けだから(朝日新聞、6月11日)
https://digital.asahi.com/articles/ASP6B5TKQP5VULZU00Z.html

・ネット中傷の迅速救済へ一歩 木村花さん巡る投稿に賠償命令(日本経済新聞、5月20日)
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO72060980Z10C21A5CM0000/

テレビ出演
・逆転人生「ネット中傷・絶望からの生還 スマホで心病んだ女性の逆転劇」(NHK、6月21日)
https://www.nhk.jp/p/gyakuten-j/ts/JYL878GRKG/episode/te/269YL97N9L/

・NNNドキュメント「指殺人~ネット”匿名”の軽さと重さ~」(日本テレビ5月23日、日テレNEWS24・BS日テレにて再放送)
https://www.ntv.co.jp/document/backnumber/articles/1894mg856zcjmhmu8qzy.html

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【メディア情報】庄司昌彦研究員のデジタルガバメントに関する成果

・「自治体システム統一、「5年後」目標に地方「短すぎ」」(朝日新聞、5月30日)
https://digital.asahi.com/articles/ASP5Y5D8MP5NUTFK00Y.html

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【研究ワークショップのご案内】

◆GLOCOM研究ワークショップ2021Spring デジタル社会の自由と責任

・2021年4月度プログラム「#1「GOVERNANCE INNOVATION Ver.2:アジャイル・ガバナンスのデザインと実装に向けて」を読み解く」
日時  :2021年5月14日(金)16:00~17:30
配信形式:Zoomミーティング
講師  :羽深宏樹(経済産業省 商務情報政策局 情報経済課 課長補佐/弁護士(日本・NY州))
企画・進行:小林奈穂(GLOCOM主任研究員)

経済産業省は2021年2月に、「GOVERNANCE INNOVATION Ver.2: アジャイル・ガバナンスのデザインと実装に向けて」報告書(案)を公開しました。本報告書では「Society5.0」におけるガバナンスのゴールと「アジャイル・ガバナンス」のデザインと実装に向けた考え方が示されています。
本WSでは、その概要を共有したのちに、「アジャイル」な仕組みを駆動させるための課題について議論しました。参加者からは、ゴール(KPI)設定や、日本企業におけるリーダーシップのあり方、意思決定プロセスの変革などについて課題提起がなされました。

・2021年5月度プログラム「#2 デジタルツインの知的財産権を考える」
日時  :2021年6月10日(木)16:00~17:30
配信形式:Zoomミーティング
講師  : 関真也(関真也法律事務所 日本国弁護士・ニューヨーク州弁護士)
企画・進行:小林奈穂(GLOCOM主任研究員)

デジタルツインの領域で社会実装が先行するARやVRの活用においては、現実/バーチャルのオブジェクト、およびデータの知的財産権について考える必要があります。講演では、「点群データ」(レーザスキャナやカメラによる三次元地図情報)を活用してバーチャル上に再現されたオブジェクトは複製または翻案にあたるか等、著作権法上の判断フローや現行法に照らした場合の主な問題点について示されました。ディスカッションでは、AIの画像認識技術を用いて著作権法に抵触するか否かの判断を自動化する可能性などについて意見が出ました。

次回:2021年6月度プログラム「#3 市民のためのデジタル・シチズンシップ教育を考える」
日時  :2021年6月22日(火)17:00~18:30(本日開催)
配信形式:Zoomミーティング
講師  :坂本旬 (法政大学 キャリアデザイン学部キャリアデザイン学科 教授)
豊福晋平(GLOCOM 主幹研究員 准教授)
企画・進行:小林奈穂(GLOCOM主任研究員)

※本イベントは招待制となっており、参加対象の方にはメールにてご案内をお送りしております
研究ワークショッププログラムお問い合わせ: info_pf[at]glocom.ac.jp

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■ 今後のイベント開催のご案内 ■
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【申込受付中/招待制】GLOCOM六本木会議オンライン「#23 DXの本質と取組みのポイント」

日時:2021年7月6日(火)18:00~19:30
配信形式 :Zoomウェビナー
登壇者(敬称略):
田口 潤(株式会社インプレス編集主幹 兼 IT Leaders プロデューサー)
前川 徹(東京通信大学情報マネジメント学部学部長・教授/国際大学GLOCOM 主幹研究員)

お申込み・詳細 https://www.glocom.ac.jp/events/information/7132
※本イベントは招待制です。参加対象の方にはメールにて昨日21日~本日22日中にかけてご案内をお送りいたします。

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国際大学グローバル・コミュニケーション・センター
i-プラットフォーム 担当:武田・安藤
〒106-0032 東京都港区六本木6-15-21 ハークス六本木ビル2F
Email: g-pub[at]glocom.ac.jp

Website https://www.glocom.ac.jp/
Twitter https://twitter.com/iuj_glocom
Facebook https://www.facebook.com/glocom/

■ GLOCOMへのご連絡について *********■
GLOCOMでは新型コロナウイルス感染症への対応として、所員の在宅勤務・時差通勤等を引き続き実施しています。
お電話でのご連絡はスムーズにおつなぎできずご迷惑をおかけする場合がございますので、
E-mail、もしくは下記URLのお問い合わせフォームよりご連絡ください。
→ https://www.glocom.ac.jp/contact

※現在は平日11:00-15:00の時間帯でオフィス運営を行っています
※オフィスへのご来訪に関しましては、あらかじめ担当者へご連絡の上でお願いいたします
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