2017.07.21

GLOCOM Monthly Topics ~July,2017

平素より大変お世話になっております。国際大学GLOCOMです。
日差しも強く蒸し暑く、すっかり夏らしい気候となりました。皆様いかがお過ごしでしょうか。

さて、今月も「GLOCOM Monthly Topics」で、GLOCOMや所属研究員の主な活動や成果をお届けいたします。
気になるトピックがございましたら、是非ともお声がけください。

※お知らせ※
国際大学GLOCOMはこの7月9日をもちまして創立26周年を迎えました。
それに伴いGLOCOMウェブページは、新たなメニュー設置など一部リニューアルを行いました。
みなさまへ有意義な情報をお届けできるよう各コンテンツを充実させ、さらなる情報発信を行ってまいりますので、どうぞご活用ください。
http://www.glocom.ac.jp/

▼<今月のTopics> —————▼——————————–▼

◆Pick up
【発行】DISCUSSION PAPER No.7 & OPINION PAPER No.14を発行しました
【就任】庄司昌彦研究員が「情報通信学会」研究企画委員長・常務理事に就任しました
【学会賞受賞】山口真一研究員が「組織学会高宮賞」&「情報通信学会論文賞」を受賞しました
【開催】「Brexit後の欧州の情報通信政策の展開」(6月19日)、「これからの日本の「働き方」~テレワークから、より広いビジョンへ~」を開催しました(7月13日)
【活動開始】GLOCOM & 国際大学 & 南魚沼市「サテライトオフィス誘致戦略研究会」を開始しました
【参加】GLOCOMはテレワーク・デイ(7月24日)に参加します
【受付中】ブロックチェーン定期レポートご購読のお申込みを受け付けています

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■ Pick up ― 最近の主な活動 ■
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【発行】DISCUSSION PAPER No.7 & OPINION PAPER No.14を発行しました

GLOCOMでは、DISCUSSION PAPERおよびOPINION PAPERを発行をしています。今、世に問うべき課題・発表すべきテーマについて取り上げ、GLOCOM研究員等が発信してまいります。

◆GLOCOM DISCUSSION PAPER No.7
「著作権集中管理団体の功罪をめぐる論争について ―JASRACの「音楽教室からの料金徴収問題」を題材に―」
http://www.glocom.ac.jp/disccussionpaper/dp07 

物議を醸したJASRACによる音楽教室からの料金徴収問題を題材にして、田中辰雄(GLOCOM主幹研究員/慶應義塾大学准教授)が、日本における著作権の集中管理や最適な保護水準を考察し、市場、組織、法の3つの視点から解決の可能性を論じています。

◆GLOCOM OPINION PAPER No.14
「VR(仮想現実)×AI(人工知能)が「超認知」を構成する」
http://www.glocom.ac.jp/opinionpaper/op14

時には「脳を騙す」技術としてネガティブに捉えられることも多いVR(仮想現実)について、中西崇文研究員が、「人間が現実世界を認知する感覚器及び認知機構自体がバーチャルであり、人間は自ら騙され続けている」という持論に基づき、VRおよびAI(人工知能)によって実現され得る「超認知」と、認知拡張の可能性を論じています。

※バックナンバーは下記URLからご覧いただけます。
http://www.glocom.ac.jp/disccussionpaper
http://www.glocom.ac.jp/opinionpaper

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【就任】庄司昌彦研究員が「情報通信学会」研究企画委員長・常務理事に就任しました

公益財団法人情報通信学会の研究企画委員長・常務理事に庄司昌彦研究員が就任しました。
1983年に設立された情報通信学会は、研究発表大会や国際フォーラム、『情報通信学会誌』の発行などを通じて、情報およびコミュニケーションに関する総合的・学際的な研究や政策提言などを行っている学会です。委員長の任期は平成29年7月から平成31年6月までの2年間です。
庄司研究員は、「情報通信・コミュニケーションに関する研究が活性化していくように知恵と力を尽くします。特に、若手の研究者がのびのびと研究できるようにしていきたいと考えています。もちろん自分の研究にもよりいっそう励むつもりです」と抱負を述べています。

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【学会賞受賞】山口真一研究員が「組織学会高宮賞」&「情報通信学会論文賞」を受賞しました

山口真一研究員の研究論文2本(内1本は共著)が、組織科学研究の奨励のため有望な若手研究員に贈られる「組織学会高宮賞」と、年度内に学会誌に掲載された中で特に優秀な論文に贈られる「情報通信学会論文賞」を受賞しました。

★組織学会高宮賞受賞(論文部門)
論文名 :「ネットワーク外部性の時間経過による効果減少と普及戦略 ―ゲーム産業の実証分析―」
受賞者 :山口真一(国際大学GLOCOM 講師)
掲載誌 :『組織科学 イノベーションと価値づくり』第49巻3号P.60-71(組織学会編、白桃書房、2016年3月20日)
ニュースページ: http://www.glocom.ac.jp/news/2737

プラットフォームサービスの普及戦略について、データ分析によって戦略を策定した実証研究をまとめた論文です。

★情報通信学会第18回論文賞受賞(佳作)
論文テーマ:「フリーミアムにおける支払金額と長期売上高の関係 ―モバイルゲーム産業の実証分析―」
受賞者  :山口真一(国際大学GLOCOM 研究員/講師)
      坂口洋英(国際大学GLOCOM研究補助員/慶應義塾大学院経済研究科 修士課程)
      彌永浩太郎 (国際大学GLOCOM研究補助員/慶應義塾大学院経済研究科 修士課程)
      田中辰雄(国際大学GLOCOM 主幹研究員/慶應義塾大学 准教授)
掲載誌  :『情報通信学会誌』第34巻3号(120号)P.69-79(情報通信学会編、2016年12月)
ニュースページ: http://www.glocom.ac.jp/news/2758

現在多くある基本無料のビジネスモデル(フリーミアム)について、長期債的戦略を実証分析によって明らかにした研究成果をまとめた論文です。

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【開催】「Brexit後の欧州の情報通信政策の展開」(6月19日)、「これからの日本の「働き方」~テレワークから、より広いビジョンへ~」を開催しました(7月13日)

◆Brexit後の欧州の情報通信政策の展開(公開コロキウム)
日時:2017年6月19日(月)16:00~18:00
会場:国際大学グローバル・コミュニケーション・センター
http://www.glocom.ac.jp/events/2691

米国トランプ大統領の誕生と英国のEU離脱決定は、グローバルな国際関係や経済政策に大きな影響を与えつつあり、特に国内産業の保護を重視する両国の政策は、個人情報保護、越境データ移転、データローカライゼーションなどの情報通信政策へも大きな影響を及ぼすことが予想されます。その一方で、モバイル通信のローミング、越境データ移転、個人情報保護に関するプライバシーシールド、ネットワーク中立性など、今後どのような影響が及ぶのかが不透明な部分も多くあります。
今回の公開コロキウムでは、欧州の通信政策に精通するJ.Scott Marcus氏(ブリュッセル欧州世界経済研究所シニアフェロー/GLOCOMフェロー)を講師に招き、トランプ大統領誕生/Brexit後の情報通信政策上の課題を概観した後、実積寿也氏(中央大学教授/GLOCOM上席客員研究員)をコメンテーターに、高木聡一郎研究員をモデレーターとして議論を行いました。
単一市場を目指すことを目的の一つとするEUから英国が離脱することは、携帯通信のローミングの仕組みからの離脱をもたらすかもしれない点が指摘されました。また、EUと米国間で個人情報の流通を可能にしている「プライバシー・シールド」は条約でも国際合意でもないため、政権が変わると変わる可能性があり、特にトランプ政権がイスラム教徒を入国禁止した措置などは、プライバシー・シールドの考え方に根本的に合わないため、今後見直しの機運が高まる可能性があることなどが議論されました。
国際安全保障を契機とする国内志向への転換と、国境を越えてグローバルに展開する情報や通信のサービスとの矛盾が今後の課題になることが浮き彫りとなったセミナーとなりました。

◆これからの日本の「働き方」~テレワークから、より広いビジョンへ~
(デジタルファースト×スマートワーク(DF×SW)研究会連続セミナー第1回)
日時:2017年7月13日(木)
会場:国際大学グローバル・コミュニケーション・センター
http://www.glocom.ac.jp/events/2740

政府は3年後の東京オリンピック開会式の日にあたる7月24日を「テレワーク・デイ」とするなど、「働き方改革の国民運動」を展開しています。デジタル技術の可能性をフル活用することで古くなった仕組みを打破し、労働生産性の向上やワークライフバランスの改善等を進めていくことは、日本社会全体の重要な課題です。
本連続セミナーでは、全4回の開催を通じて、デジタルファースト時代におけるスマートな働き方について多方面から議論を行い、官民双方で連携し変革を加速していくための方策を検討していきます。
第1回セミナーでは、まず庄司昌彦研究員が「政府の実施目標が10%程度となっているのは、テレワークがまだまだ子育て中の女性など一部の人達向けのものとなっているためである」と指摘し、全ての人が仕事の質を高められる働き方の手段としてテレワークを位置づけていく必要があることを示しました。また、マイクロソフトの天野浩氏が、マイクロソフト社自身をはじめとする国内外・官民の働き方改革の事例を説明し、働き方改革が仕事の質を高め、効率の向上やコスト削減などにもつながっていることを紹介しました。参加者からも各社の実例を踏まえた意見やコメントが相次ぎ、非常に盛況な研究会となりました。

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【活動開始】GLOCOM & 国際大学 & 南魚沼市「サテライトオフィス誘致戦略研究会」を開始しました

地方に都市部の民間企業等のサテライトオフィスを開設することで地方へのヒトと情報の流れを創出し、新しい働き方を生み出すことなどを目指す総務省の「お試しサテライトオフィス事業」採択団体(計10地域)のひとつに、国際大学がキャンパスを構える新潟県南魚沼市が選ばれました。
そこで国際大学は4月より、南魚沼市と連携して構内にお試しサテライトオフィス「ビジネス・サテライト・アカデミーIUJ」を設立し運営しています。本オフィス入居企業は、自然豊かな環境で世界50か国以上のトップクラスの学生や卒業生、教員等と海外展開を見据えた交流ができ、GLOCOMとの調査研究活動等における協力もできることを特徴としています。現在は「株式会社エム・ビー・エー」、「ヌームジャパン株式会社」、「株式会社プライムスタイル」、「株式会社ICOJapan」の4社が入居しています。
この6月からはキャンパスにて、GLOCOM & 国際大学 &南魚沼市による「サテライトオフィス誘致戦略研究会」を開始しました。
第1回は「地方におけるIT産業誘致と国際展開の可能性の検討」をテーマに、6月1~2日の2日間にわたり、入居企業の方々やブラジル・南アフリカ・ミャンマーほか多国籍の学生ら約30名が活発な意見交換を行いました。第2回研究会(7月20日開催)では「地方におけるIT産業クラスターの形成について」と題し、サテライトオフィス先進地域である和歌山県白浜町とのテレビ会議や、IT人材育成やベンチャー創出の先進地域である会津若松の取組みについてのヒアリングを行い、今後の南魚沼での取組みについて議論を深めました。

第1回研究会の模様は地域SNS研究会ウェブサイトにて紹介されています。
http://www.local-socio.net/2017/06/minamiuonumasatelliteoffice.html

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【参加】GLOCOMはテレワーク・デイ(7月24日)に参加します

総務省他が推進する働き方改革の国民運動の一環で行われる「テレワーク・デイ」に、このたびGLOCOMも参加登録しました。
GLOCOMにとって、研究テーマとしては馴染み深い“テレワーク”ですが、これまでにGLOCOM自体が公式に取り組んだことはなく、今回初めて全所的に実践してみることにしました。
当日(7月24日)は、可能な所員は全員終日テレワークとし、今回の実践を経て共有化される知識や情報は、より広いビジョンで考える「働き方の将来像」に向けて、理論的な研究と次の実践活動へとつなげていく予定です。

テレワーク・デイ :働く、を変える日 http://teleworkgekkan.org/day0724/

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【受付中】ブロックチェーン定期レポートご購読のお申込みを受け付けています

「GLOCOMブロックチェーン経済研究ラボ」では、世界中のブロックチェーンの最新動向をコンパクトにまとめ、有識者の意見等を付加した「定期レポート」を2017年4月より毎月発行しています。
次回第4回の配信は7月25日頃の予定です。
詳しくは https://blockchaineconomics.blog/ から定期レポートのご案内をご覧ください。

※定期レポート購読募集のご案内(PDF)
https://blockchaineconomics.files.wordpress.com/2016/12/reportinfo_20170119.pdf

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※GLOCOM夏季休業のお知らせ※
GLOCOMは8月14日(月)~8月18日(金)は夏季休業となります。

炎天下の一方で、冷房による冷えもまた夏の大敵のひとつですが、除湿や送風をうまく活用して快適に過ごしたいものですね。
体調管理の難しい時期ですが、みなさまどうぞご自愛ください。
引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
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国際大学グローバル・コミュニケーション・センター
i-プラットフォーム 担当:武田・安藤
〒106-0032
東京都港区六本木6-15-21 ハークス六本木ビル2F
TEL:03-5411-6677 FAX:03-5412-7111
Email: g-pub[at]glocom.ac.jp
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