2020.06.01

GLOCOM Monthly Topics ~June, 2020

国際大学GLOCOMです。平素より大変お世話になっています。

新型コロナウイルス対策を踏まえた新たなワークスタイルへの対応として、GLOCOMでもウェビナーなどオンラインによるイベント開催に活発に取り組んできています。
人と人との密な接触を避けるための様々なサービスやアプリの提供など、感染症拡大を防ぐためのICT活用は「新たな生活様式」を求める中でさらに重要性を増すものと感じます。
GLOCOM六本木会議オンライン(ウェビナー)では、「新型コロナウイルス接触確認アプリ:COCOA」について、当該アプリの利用開始に先立ち、充実した議論を行いました。

今月からはTopicsの中に動画や音声配信のご案内も増えております。気になるトピックがございましたらぜひお声がけください。

 

▼<今月のTopics>–▼————————▼

◆Pick up
【メディア情報】
・豊福晋平研究員の教育ICT研究に関する成果(NHK、産経新聞など)
・山口真一研究員のネット言論、モバイルゲームに関する研究成果(NHK、テレビ朝日、毎日新聞など)
・庄司昌彦研究員の業務のデジタル化に関わる研究成果(日本経済新聞、NHKラジオなど)
【成果公開】櫻井美穂子研究員のスマートシティ研究に関する成果(慶應義塾大学SFC研究所ケースメソッド・ラボ)
【ポッドキャスト配信】菊地映輝研究員の組織文化に関する研究成果(「Co-Culture Cast」)
【開催報告&動画を公開】GLOCOM六本木会議オンライン#1:接触確認アプリとはなにか ~データ活用時代の新たな公衆衛生を考える~
【開催報告】
・「災害時コミュニケーションを促進するICT利活用に関する首長研究会」2020年度第1回職員勉強会
・公開コロキウム『デジタルガバメント実現に向けたマイナンバーカードの活用とレジリエンスの考え方』
【研究ワークショップ】2020年6月度プログラム「デジタル・シチズンシップとは何か ~情報社会に求められる新たな教育~」
&次回開催のご案内

◆新型コロナウイルス感染症予防対応に関連したお知らせ
・GLOCOMへのご連絡について(6/16更新)

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■ Pick up ― 最近の主な活動 ■
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【メディア情報】豊福晋平研究員の教育ICT研究に関する成果

●出演
・ニュース シブ5時「キニナル特集:学校再開 進むの?オンライン学習」(NHK総合、6月1日)
特集の中でまず豊福研究員は、日本の学校教育におけるオンライン学習が世界的にみて遅れていることを指摘しました。
そのような中、日本でも一人一台PCを導入し、効果的なオンライン学習を実践している例として小金井市立前原小学校が紹介されました。同校では、児童自身がその日の課題を決めて実行し、それを先生とクラスメイトに向けオンライン上で発表、課題の振り返りをするという学習を行っています。
オンライン学習のポイントとして豊福研究員は、授業ビデオを一方的に受講させるのではなく児童が主体的に学習に参加する仕掛けづくりが大切であることをあげました。また、前原小学校ではコロナ禍以前から情報機器を有効に活用できる環境が整えられてきており、教員・児童・保護者間の信頼関係も構築されていたことなど、オンライン学習のための環境の重要性も指摘しました。
番組公式サイト https://www.nhk.jp/p/shibu5/ts/X5J7MZMGGY/

●掲載
・オンライン授業、課題は格差解消 大阪は今月末目標(産経新聞、6月8日)
https://www.sankei.com/life/news/200608/lif2006080033-n1.html

・インタビュー「「選択不登校」に備える 豊福晋平准教授に聞く」(教育新聞、6月11日)
https://www.kyobun.co.jp/close-up/cu20200611/

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【メディア情報】山口真一研究員によるネット言論、モバイルゲームに関する成果

~山口研究員からのコメント~

インターネットは人々が自由に発言し、コミュニケーションや議論をできる素晴らしい空間をつくりました。しかし近年、ネット上の誹謗中傷が大きな問題となっています。さらにCOVID-19による外出自粛や社会的不安の増大はこの問題を加速させており、4月のネット炎上件数は前年同期比で3.4倍にもなりました。現在、総務省を始めとする様々なステークホルダーが必要なルールを検討しているところです。
そのような背景を踏まえ、問題の根幹にあるネットの特性やメディアのビジネスモデルについてエビデンスベースで整理したうえで、今後社会としてどう対処していくべきかを各所でお話しさせていただきました。

●ネット言論研究に関する掲載・出演

・クローズアップ現代+「ネットのひぼう中傷 なくすために ~女子プロレスラーの死~」(NHK総合、6月4日)
ネットの誹謗中傷が特集され、リアリティ番組出演者の死亡事件が取り上げられました。
山口研究員は、今回の事件は番組が視聴者の感情を煽るような性質であり、番組制作側に注意が必要だったことを指摘。また、ネット炎上の様子をメディアが取り上げてさらに拡散されてしまうという報道の影響力に言及し、視聴者が出演者に直接メッセージを送れるような現在の情報社会に適した番組作りが求められるとコメントしました。

・大下容子ワイド!スクランブル(テレビ朝日、6月9日)
ネット上での誹謗中傷に関する昼の部の特集に出演し、解説・コメントしました。
山口研究員は、GLOCOMで実施した4万人を対象としたアンケート調査結果をもとに、「正義感」から書き込みを行う炎上加担者の存在やその特徴などを明らかにしました。また、誹謗中傷の書き込みをする人はインターネットの匿名性や対面ではないことなどから極端に攻撃的な言葉を使う傾向があることを指摘し、他者を尊重するという基本的な姿勢が大切であると述べました。

・「匿名の刃~SNS暴力考 「SNSやるな」は暴論 “炎上”への対処法 実名制や罰則よりも必要なこと」(毎日新聞、6月18日)
https://mainichi.jp/articles/20200617/k00/00m/040/301000c

・論文「テラハ事件「極論ばかりのネット民」と「炎上で儲けるマスコミ」は反省を」(現代ビジネス、6月1日)
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/72925

・WEEKLY OCHIAI シーズン4「落合陽一〝インターネットの息苦しさ〟を考える SNSの罪と罰」(NEWSPICKS、5月27日)
当日放送された動画が公開されています(要会員登録)
https://newspicks.com/movie-series/28?movieId=730

・Abema Times「人々を過激にし、社会を分断している…? ニュースサイトのコメント欄、それでも必要?」(Abema TV、5月20日)
当日の放送内容が記事として公開されています。
https://times.abema.tv/posts/7054690

●モバイルゲーム研究に関する掲載
・「ゲーム代行」トラブル多発 学生らがレベル上げ受託(日本経済新聞、6月10日)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO60187660Q0A610C2CE0000/

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【メディア情報】庄司昌彦研究員の業務のデジタル化に関わる研究成果

・「脱ハンコ」コロナで機運 在宅勤務推進の妨げに(日本経済新聞、5月22日)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO59399040R20C20A5000000/

・出演「Nらじ」(NHKラジオ第一、5月28日)
オンライン業務が主流になってきた中でのハンコの電子化・あり方についてコメントしました。

・インタビュー「改善なるか日本のハンコ問題。新型コロナ禍で浮き彫りに」(公益財団法人フォーリン・プレスセンター(FPCJ)、5月27日)
http://fpcj.jp/useful/wjn/p=81079/

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【成果公開】櫻井美穂子研究員のスマートシティ研究に関する成果

慶應義塾大学SFC研究所ケースメソッド・ラボの電子教材配信プロジェクト「CASE CATALOGUE」に、櫻井研究員が作成したスマートシティに関するケース教材が公開されました。

・ケース教材「会津若松スマートシティ~市民参加によるデータ駆動型スマートシティを目指す」(慶應義塾大学SFC研究所ケースメソッド・ラボ)
https://case-method-sfc-keio.jp/portfolio/fujisawa-サスティナブル・スマートタウン-3/

・ケース教材「Fujisawa サスティナブル・スマートタウン2 街づくりは“つくる”から“育てる(Co-creation)”へ」(慶應義塾大学SFC研究所ケースメソッド・ラボ)
https://case-method-sfc-keio.jp/portfolio/fujisawa-サスティナブル・スマートタウン-2/

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【ポッドキャスト公開】菊地映輝研究員が出演する組織文化を考えるポッドキャスト「Co-Culture Cast」

情報社会における都市とインターネットの文化事象を研究する菊地映輝研究員が、株式会社フューチャーセッションズの筧大日朗氏と知花里香氏と共にポッドキャスト「Co-Culture Cast」をスタートしました。
「組織文化」をキーワードに様々なテーマを取り上げて考えていくシリーズで、初回放送は「コロナと企業文化」と題してコロナ禍で変わった働き方、オフィスの在り方などについて意見や展望を語っています。音声はフューチャーセッションズのnoteにて公開されています。

・コロナと企業文化 Future Sessions & GLOCOM(ポッドキャスト「Co-Culture Cast」)
https://note.com/futuresessions/n/n8deb8b2dd6af

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【開催報告】「災害時コミュニケーションを促進するICT利活用に関する首長研究会」2020年度第1回職員勉強会

活動2年目を迎えたGLOCOMレジリエントシティ研究ラボが主催する「災害時コミュニケーションを促進するICT利活用に関する首長研究会」が、初回の職員勉強会をオンラインにて開催しました(5月26日)。

今回は渋谷区の危機管理対策担当者から、2019年の建て替えに伴う庁舎ICT化についての説明と、同年に発生した台風19号の対応、現在の新型コロナウイルス対応についてはICT利活用の具体的な事例を基に発表いただきました。議論は区民への情報提供のあり方から、区役所におけるテレワークの可能性にまで及びました。
会の後半では、本研究会が2020年度に新設する分科会活動の方向性について議論しました。

GLOCOM レジリエントシティ研究ラボ 「災害時コミュニケーションを促進するICT利活用に関する首長研究会」のご案内はご案内はこちら

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【開催報告&動画を公開】GLOCOM六本木会議オンライン#1:接触確認アプリとはなにか ~データ活用時代の新たな公衆衛生を考える~

日 時:2020年6月13日(土)13:30~15:00
配信形式:Zoomウェビナー
登壇者(五十音順、敬称略):
落合孝文(渥美坂井法律事務所・外国法共同事業 パートナー弁護士)
クロサカタツヤ(モデレーター、株式会社企 代表取締役/慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特任准教授/GLOCOM客員研究員)
庄司昌彦(武蔵大学 社会学部教授/GLOCOM 主幹研究員)
藤田卓仙(世界経済フォーラム第四次産業革命日本センタープロジェクト長)
村井純(慶應義塾大学教授/慶應義塾大学サイバー文明研究センター共同センター長)
山本龍彦(慶應義塾大学法科大学院法務研究科教授)

新型コロナウィルス感染症対策の一環として政府が開発し6月19日より導入された「接触確認アプリ」について、その仕組みや機能への理解を深めました。それとともに、普及率を上げるためのインセンティブ設計や、より強制力を持たせる可能性として立法に向けた国会での議論の必要性などに関するセッションが展開されました。
本ウェビナーの様子は、Youtube「GLOCOM六本木会議チャンネル」から動画配信中です。また、当日のレポートも公開しております。いずれも下記URLからご覧いただけます。

開催レポート&動画 https://roppongi-kaigi.org/topics/2483/

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【開催報告】公開コロキウム『デジタルガバメント実現に向けたマイナンバーカードの活用とレジリエンスの考え方』

日 時:2020年6月15日(月)17:00~18:00
配信形式:Zoomウェビナー
登壇者:
安井秀行(NPO団体アスコエ代表/株式会社アスコエパートナーズ代表取締役社長)
國領二郎 (慶應義塾大学総合政策学部教授)
櫻井美穂子(モデレーター、GLOCOM主任研究員・准教授)

国民一人あたり10万円の特別定額給付金の支給にあたり、国からマイナンバーカードの活用が推奨されました。しかし、マイナンバーカードを使って実際に申請を行う国民と、申請処理を行い実際の給付業務を担う自治体の双方に事前に情報が十分に行き届かず、様々な混乱が生じました。
本ウェビナーでは、今回の混乱の原因を、①制度設計の課題(世帯主申請であったこと)、②情報システムの課題(オンライン申請窓口となるマイナポータルと自治体とのデータやりとりの仕組みが整っていなかった)、③マイナンバーカードそのものの課題(パスワード忘れの場合に来庁が必要)に整理しました。
そのうえで、JPKI(マイナンバーカードに搭載の公的個人認証)のシリアル番号を鍵とした情報連携の可能性や、パスワードを市役所以外(コンビニなど)でも再設定可能にする方策などについて議論しました。

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【研究ワークショップ開催】

研究ワークショップ(毎月第3木曜)を、6月よりオンライン開催にて再開いたしました。

●2020年6月度プログラム「デジタル・シチズンシップとは何か ~情報社会に求められる新たな教育~」
日時:2020年6月19日(金)16:00~17:30
配信形式:Zoomウェビナー
講師:坂本 旬(法政大学キャリアデザイン学部教授)
豊福晋平(GLOCOM主幹研究員/准教授)
企画・進行:小林 奈穂(GLOCOM 主任研究員)

今回の研究WSでは、はじめに「情報技術の利用に関する適切で責任ある行為規範」とも定義される「デジタル・シチズンシップ」について、その概念の理解と教育方法について坂本旬法政大学教授より講演をいただきました。次にGLOCOMの豊福研究員からは、不確実性がますます高まるなかで、世界は21世紀の学習観をどのようにとらえているのか、また米国等によるデジタル・シチズンシップ教育の具体事例などが紹介されました。参加者からは、日本における、デジタル・シチズンシップ教育の現状と課題等について質問が寄せられ、今後私たちが取り組むべきアクションについて議論しました。

●次回予告
7月からの研究ワークショップでは、アフターコロナ時代を生き抜くための組織マネジメントや、キャリア戦略などについてお届けする予定です。

※お問い合わせ: info_pf[at]glocom.ac.jp

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■ 新型コロナウイルス感染症に関する対応について ■
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国際大学GLOCOMでは、新型コロナウイルス感染症への対応として所員の在宅勤務・時差通勤等を引き続き実施しております。
現在は感染リスクの軽減策を講じたうえで下記時間帯でオフィス運営を行っております。

時間 11:00-15:00

●GLOCOMへのご連絡について
電子メールもしくは以下のお問い合わせフォームよりご連絡ください。
http://www.glocom.ac.jp/contact

お電話(代表 03-5411-6677)でのご連絡についてはスムーズにおつなぎできずご迷惑をおかけする場合がございます。

ご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解くださいますようお願いいたします。

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今月もMonthly Topicsをお読みくださりありがとうございました。
ニューノーマルへの対応を踏まえ、GLOCOMの研究活動及びその成果も新たな形に発展していくことと思いますが、今後もこのMonthly Topicsやウェブ、SNS等を通じて紹介してまいります。
どうぞよろしくお願いします。

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