2023.04.28

GLOCOM Monthly Topics ~April, 2023

国際大学GLOCOMです。
今月もMonthly TopicsでGLOCOMの活動や研究成果をご紹介いたします。
気になるトピックがございましたらぜひご覧ください。

▼<今月のTopics>—–▼————————–▼

◆Pick up
【研究員の紹介】逢坂裕紀子がGLOCOM研究員に着任
【報告書公開】Innovation Nippon「わが国における誹謗中傷の実態調査」「ジャーナリストへの誹謗中傷の実態」
【開催報告・動画公開】
 ・Meredith Whittaker氏講演会 「人工知能の政治経済:監視、権力集中など “AI” が抱える問題」&関連メディア情報
 ・GLOCOM六本木会議年次総会2023
【動画公開】
 ・GLOCOM六本木会議オンライン#58
 ・G7デジタル・技術大臣会合関連イベント「フェイクニュースと日本 ―私たちにできること・社会としてできること―」
【メディア情報】
 ・山口真一研究員のネット言論、ネットリテラシーに関する研究成果(読売新聞、Abema Timesなど)
 ・豊福晋平研究員のデジタル・シティズンシップ教育に関する研究成果(EdTechZine、日経BP ICTと教育online)
 ・小木曽健 客員研究員のインタビューなど活動成果(静岡新聞アットエスなど)
 ・林雅之 客員研究員の寄稿(宣伝会議)

◆今後の開催イベント
・六本木会議オンライン#59「情報科教育が生むジェネレーションギャップ ~高校だけじゃもったいない、社会人にも情報Ⅰが効く理由」(5月9日)

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■ Pick up ― 最近の主な活動 ■
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【研究員の紹介】逢坂裕紀子がGLOCOM研究員に着任

2023年4月1日付で、逢坂裕紀子(修士(学際情報学))が研究員としてGLOCOMメンバーに加わりました。

~逢坂研究員のコメント~
私は、デジタルアーカイブを対象として、地域の文化資源情報のサーベイ、文化財や記録のデジタル化、データベース構築、オープンソースソフトウェアを利用したコンテンツ公開など、デジタル情報資源の保存と利活用に取り組んできました。これらの経験を踏まえて、プラットフォーム、長期保存、メタデータ整備、オープン化、法整備の観点から、DX時代における文化・知的情報資源の持続的な利用可能性やアクセシビリティに関する研究を進めています。

※逢坂研究員の詳しい業績・経歴を、下記ページでご紹介しています。
https://www.glocom.ac.jp/researcher/8755

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【報告書公開】Innovation Nippon「わが国における誹謗中傷の実態調査」「ジャーナリストへの誹謗中傷の実態」

Innovation Nipponは、GLOCOM がグーグル合同会社のサポートを受けて2013年より研究活動を行っているプロジェクトです。
2022年度は、大きく分けて「誹謗中傷」と「偽・誤情報及び陰謀論」という2つのテーマで調査研究を行いました。このたび、そのうち誹謗中傷に関連する「わが国における誹謗中傷の実態調査」と「ジャーナリストへの誹謗中傷の実態」の2つの調査研究報告書を公表いたしました。

それぞれの要旨と報告書全文、概要版は下記ページからご覧いただけます。
http://www.innovation-nippon.jp/?p=935

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【開催報告・動画公開】Meredith Whittaker氏講演会 「人工知能の政治経済:監視、権力集中など “AI” が抱える問題」

日 時 :2023年3月28日(火) 16:00~18:00
開催形式:GLOCOMホール
登壇者(敬称略):
 Meredith Whittaker(Signalプレジデント/Signal Foundation理事)
 八田 真行(駿河台大学 経済経営学部 准教授/GLOCOM客員研究員)
 渡辺 智暁(GLOCOM 主幹研究員・教授) ※進行役
アーカイブ動画: https://www.youtube.com/live/qZh9w2iE0aM

Meredith Whittaker氏は、エンドツーエンドの暗号化を特徴としたオープンソースのソフトウェア、プライベートメッセージアプリSignal(シグナル)の開発母体であるSignal Foundationの理事であり、Signalのプレジデントを務めています。
本講演会では講師に迎えたMeredith氏に、八田真行氏、渡辺智暁研究員が都度質問を投げかけながら話を掘り下げ、後半は会場参加者とYouTubeコメントからの質問に答える形で議論しました。
Meredith氏は自身の経験から、監視ビジネスモデルによって一部の大企業に権力や資源が集中し、彼らによって収益性重視での運用が優先されていること、一方で社会課題を解決する視点が弱いという懸念点を語りました。また、ChatGPTなどAIにはエンジニア(開発者・技術者)の思想が影響していること、その利活用は必ずしも彼らの目的どおりにいかず、意図しない使われ方をする可能性があることなどを指摘し、AIのガバナンス上の諸課題について活発な議論が交わされました。

【関連メディア情報】
・朝日新聞「ChatGPT、何が問題か 元グーグル社員「非常に無責任で無謀」」(4月6日)
https://digital.asahi.com/articles/ASR444W17R42ULFA004.html

・朝日新聞「AI開発、中立的でも民主的でもない 元グーグル専門家」(4月12日)
https://digital.asahi.com/articles/DA3S15608675.html

・Biz/Zine「ChatGPTで盛り上がるAIが抱える諸問題──元グーグル研究者Whittaker氏が懸念点を語る」(4月28日)
https://bizzine.jp/article/detail/9002

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【開催報告・動画公開】GLOCOM六本木会議年次総会2023

日 時:2023年4月13日(木)17:30~19:00
会 場:国際文化会館岩崎小彌太記念ホール
主 催:国際大学グローバル・コミュニケーション・センター
登壇者(敬称略・登壇順):
 小林奈穂(GLOCOM六本木会議 事務局・GLOCOM 主幹研究員・研究プロデューサー)
 高木浩光(国立研究開発法人産業技術総合研究所 サイバーフィジカルセキュリティー研究センター 主任研究員・一般財団法人情報法制研究所 副理事長)
 國領二郎(慶應義塾大学総合政策学部 教授・GLOCOM 上席客員研究員)
 前川徹(GLOCOM 主幹研究員/GLOCOM 六本木会議 企画委員) ※モデレーター
アーカイブ動画: https://youtu.be/vSdSDKXhzgs

2023年度に活動開始から7年目を迎えたGLOCOM六本木会議の年次総会を国際文化会館にて対面形式で開催しました。まず小林奈穂研究員から、2022年度にGLOCOM六本木会議で実施した研究会や取り上げたテーマ、提言活動について報告しました。続けて六本木会議オンラインのセミナーシリーズを基点に2022年末に公表した提言書「デジタル社会を駆動する『個人データ保護法制』に向けて」について、高木浩光氏より解説いただきました。

國領二郎氏をお迎えした基調講演では「サイバー文明と東洋的価値観の復権」をテーマに、近代工業文明が「所有権販売(交換)型」を前提としたのに対し、サイバー文明にはネットワーク外部性やゼロマージナルコスト等の要因とネットワーク上に結合する知性により、持ち寄り経済型の社会システムへ向かう萌芽が見えると述べられました。また、尊厳保護と共同利得を両立するには、公と私のあいだに「共」の空間で同意と信頼に基づくデータ共有の推進していくこと、個人主義から利他主義へと転換といった、東洋的価値観からの再検討が有効ではないかと指摘されました。その後の質疑応答・ディスカッションでは前川徹研究員をモデレーターに、参加者も交えた活発な質疑応答が行われました。

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【動画公開】GLOCOM六本木会議オンライン

#58「5G/プライベート5Gがスマートシティに果たす役割-海外事例からの考察」(2023年4月5日開催)
・アーカイブ動画 https://youtu.be/6WpHHZB9D7Q

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【動画公開】G7デジタル・技術大臣会合関連イベント「フェイクニュースと日本 ―私たちにできること・社会としてできること―」

日 時:2023年4月26日(水)
会 場:イイノカンファレンスセンター Room A
主 催:国際大学グローバル・コミュニケーション・センター(国際大学GLOCOM)
後 援:グーグル合同会社、経済産業省、総務省、デジタル庁
協 力:スマートニュース株式会社、スローニュース株式会社、一般社団法人セーファーインターネット協会、一般社団法人ソーシャルメディア利用環境整備機構(SMAJ)、特定非営利活動法人ファクトチェック・イニシアティブ(FIJ)、ヤフー株式会社、LINE株式会社

アーカイブ動画 https://youtu.be/SyTTHc2tv88

※開催報告は次号のメールマガジンにて掲載予定です

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【メディア情報】山口真一研究員のネット言論、ネットリテラシーに関する研究成果

●取材協力・コメント掲載
・読売新聞「衝撃 生成AI(上)」(4月25日朝刊)

・Abema Times等「陸自ヘリ事故で噴出する陰謀論 防衛大臣の「確たることは差し控えたい」が拍車に? 「フライトレコーダーが回収されても新たな話が出てくる」懸念」(4月26日)
https://times.abema.tv/articles/-/10077023

・日刊SPA!「ツナマヨおにぎりで炎上した「同姓のシェフ」に勘違いされ…59歳男性に振りかざされた“偽りの正義”」(4月14日)
https://nikkan-spa.jp/1903128

・日刊SPA!「バイト先での動画が大炎上した22歳「僕の人生は終了した」300万円の賠償金、実家にまで誹謗中傷…炎上は本当に正義か」(4月12日)
https://nikkan-spa.jp/1901478

・Abema Times等「お笑いコンビTKOと宮崎謙介で考える「不祥事の時効」「許される人と許されない人の『差』」」(4月11日)
https://times.abema.tv/articles/-/10075012

・AERA「「ネット私刑」の問題「学校行くぞ」と脅迫も 暴露系インフルエンサーの告発に端を発する/未成年の顔も晒す/深く考えずに誹謗中傷」(2023年3月27日号)
https://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=24117

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【メディア情報】豊福晋平研究員のデジタル・シティズンシップ教育に関する研究成果

・EdTEchZine「Next GIGA」はどこへ向かうべきか? 多様な立場の有識者が課題と展望を考える(2月11日開催「GLOCOM x Lenovoが考えるデジタル社会の学び ~これからの学びを支えるNext GIGAを展望する~」レポート)
https://edtechzine.jp/article/detail/9033

・日経BP ICTと教育online「総務省が保護者向けデジタルシティズンシップ教材を開発」
https://project.nikkeibp.co.jp/pc/atcl/19/06/21/00003/041400434/

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【メディア情報】小木曽健 客員研究員のインタビューなど活動成果

・毎日新聞「サイバー犯罪の有識者顧問委嘱 防犯対策へ県警 /埼玉」(4月19日)
https://mainichi.jp/articles/20230419/ddl/k11/040/076000c

・インタビュー:静岡新聞アットエス「匿名だからバレない? SNSの投稿による身バレの危険性と対策」(4月5日)
https://www.at-s.com/life/article/ats/1218595.html

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【メディア情報】林雅之 客員研究員の寄稿

・宣伝会議 2023年5月号「Web3.0は社会の何を変えるのか 政策、産業、マーケティングへの可能性を探る」(4月1日)
雑誌紹介ページ https://www.sendenkaigi.com/books/back-number-sendenkaigi/detail.php?id=29990

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■ 今後のイベント開催のご案内 ■
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◆GLOCOM六本木会議オンライン

#59 「情報科教育が生むジェネレーションギャップ ~高校だけじゃもったいない、社会人にも情報Ⅰが効く理由」
開催日時:2023年5月9日(火)18:00~19:00
開催形式:Zoomウェビナー
登壇者(敬称略):
 鹿野 利春(京都精華大学 メディア表現学部 教授)
 遠山紗矢香(静岡大学情報学部 講師)
 実積 寿也(中央大学総合政策学部教授/国際大学GLOCOM上席客員研究員)★モデレーター

お申込み・詳細はこちらをご覧ください。
https://roppongi-kaigi.org/event/2796/

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GLOCOM Monthly Topicsをご覧くださりありがとうございました!
過ごしやすい気候になりました。皆様もどうぞよいゴールデンウィークをお過ごしください。

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国際大学グローバル・コミュニケーション・センター
i-プラットフォーム 担当:武田

※GLOCOMでは所員の在宅勤務・時差勤務等を実施しています(平日11:00-15:00の時間帯でオフィス運営を行っています)。
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