2019.07.01

GLOCOM Monthly Topics ~July,2019

日頃より大変お世話になっております。国際大学GLOCOMです。
GLOCOMは7月9日に創立28年を迎えることができました。この日を迎えると例年夏の始まりを感じます。
7月に入っても東京は昨年の酷暑が嘘のような涼しい日々が続いていましたが、いよいよ暑くなってきましたね。

GLOCOMは今年も、テレワーク・デイズ2019( https://teleworkdays.jp/ )に参加しています。
テレワークの実施はGLOCOM内でも積極的に進めており、この2年間で所員の働き方に徐々に浸透してきました。
今週からスタートした約1カ月のテレワーク・デイズ期間中は、テレワークに限らず、フレックスタイム制、時差出勤など様々な働き方を組み合わせて業務にあたります。所員一人ひとりがよりよい働き方や就労環境を模索し、生産性の向上につなげていきます。

今月も「GLOCOM Monthly Topics」で、研究成果や活動をご紹介いたします。
気になるトピックがございましたらぜひともお声がけください。

▼<今月のTopics> —————▼——————————–▼
◆Pick up
【新刊発売】
・高木聡一郎『デフレーミング戦略 アフター・プラットフォーム時代のデジタル経済の原則』
・中西崇文『稼ぐAI:小さな会社でも今すぐ始められる「人工知能」導入の実践ステップ』
【成果報告】「農業へのIT導入障壁の特定とIT化促進施策・人材供給施策の提案」報告書公開&報告会開催
【プレスリリース】中西崇文研究員グループが要素技術開発に携わったCM好感度予測サービス「Tnavi」がサービス開始
【メディア情報】
・山口真一研究員のSNS等のデータ分析による研究成果(NHK Web、産経新聞など)
・庄司昌彦研究員の自治体業務イノベーションに関する記事(月刊ガバナンス)
【連載】
・櫻井美穂子研究員「レジリエントな社会って何?」第7・8回(リスク対策.com)
・中西崇文研究員「AI未来論」(ビジネス+IT)
【創造性研究ブログ】トゥーッカ・トイボネン研究員のブログ最新記事公開
【開催報告】「災害時コミュニケーションを促進するICT利活用に関する首長研究会」第2回職員勉強会
【研究ワークショップ】2019年6月度プログラム「デフレーミング概念から考える組織と個人の新たな戦略」
&プログラムご紹介・次回開催のご案内

◆今後の開催イベントのご案内
・【満員御礼】国際大学GLOCOMシンポジウム「日本流データ利活用の未来」(7月29日開催)
・【満員御礼】公開コロキウム「令和元年版情報通信白書読書会」(8月2日開催)
・【満員御礼】マイデータ・マイライフ ワークショップ(8月6&9日開催)

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■ Pick up ― 最近の主な活動 ■
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【新刊発売】

高木聡一郎研究員の単著『デフレーミング戦略』が翔泳社より7月16日に、中西崇文研究員の単著『稼ぐAI』が朝日新聞出版より7月19日に発行されました。

◆高木聡一郎『デフレーミング戦略 アフター・プラットフォーム時代のデジタル経済の原則』(翔泳社)

本書のタイトルである「デフレーミング戦略」とは、伝統的な製品・サービス・組織などの枠(フレーム)を越えて、それらの内部要素をデジタル技術で組み直すことで、ユーザーに最適化されたサービスに転換して提供したり、個人のスキルやリソースを個別に特定して取引するビジネスの考え方です。
本書では、世界各地でのプラットフォーム、キャッシュレス、ブロックチェーンなどのビジネスモデルや、コワーキングスペースなどにおける働き方の変化の事例を通じて、今後のビジネスやサービスの変化を考察し、「デフレーミング」という概念でデジタル化がビジネスや経済に与える本質的な影響、さらに近年クローズアップされている「デジタル・トランスフォーメーション」(DX)が社会に与える深い影響を明らかにしています。

『デフレーミング戦略 アフター・プラットフォーム時代のデジタル経済の原則』
出版社:翔泳社
発行日:2019年7月16日
詳しくはこちらをご覧ください。

◆中西崇文『稼ぐAI:小さな会社でも今すぐ始められる「人工知能」導入の実践ステップ』(朝日新聞出版)

人工知能(AI)はブームを経て、社会(ビジネス)でAIを具体的に活用していくには、技術面に強く洗練化させるデータサイエンティストと、仕事上の課題からAIの使用目的を考えられるビジネスパーソンの、両方の視点が求められています。
本書では、両者をつなぐ「イシュー指向型」のアプローチ方法を解説し、キュウリ農家、ショッピングサイト、老舗食堂、英会話教室、ビールメーカーなどの具体例を交えながら、AIを適用することで競争力を強化する方法を明らかにします。

『稼ぐAI:小さな会社でも今すぐ始められる「人工知能」導入の実践ステップ』
出版社:朝日新聞出版
発行日:2019年7月19日
詳しくは こちらをご覧ください。

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【成果報告】「農業へのIT導入障壁の特定とIT化促進施策・人材供給施策の提案」報告書公開&報告会開催

GLOCOMは情報産業研究会からの委託を受け、人口減少により働き手が激減する農業を対象にしたITの新たな活用の方策・推進を図るべく、およそ2年間の調査事業を進めてきました。日本における農業へのIT導入を促し、農業に従事する人材を育成・供給するための施策についての提案をまとめ、報告書を公開しました。

・情報産業研究会「農業へのIT導入障壁の特定とIT化促進施策・人材供給施策の提案」報告書(PDF形式)
こちらから
ダウンロードいただけます

また、6月19日には、一連の調査研究の成果公表イベント「IT活用が日本の農業を救う~人口減少を乗り越える強い産業へ」を、衆議院第二議員会館にて開催し、約80名の方々にご参加頂きました。山口真一研究員の講演「データ分析が示す日本農業の未来:IT化促進施策・人材供給策の提案」に加え、鈴木隼人衆議院議員と農業IT推進の第一人者の方々とともに「10年後の農業」を考えるパネルディスカッションを行いました(主催:情報産業議員連盟、情報産業研究会、国際大学GLOCOM)。

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【プレスリリース】中西崇文研究員グループが要素技術開発に携わったCM好感度予測サービス「Tnavi」がサービス開始

中西崇文研究員の研究グループは、株式会社コラージュ・ゼロ(本社:東京都港区、代表取締役社長:小島拓也)と共同で、CM総合研究所(本社:東京都港区、代表取締役社長:関根心太郎)が提供するCM好感度データを活用した、人工知能によるCM好感度予測システム『CREATIVE BRAIN』の研究開発プロジェクトに参画してまいりました。

この度、この「CREATIVE BRAIN」をベースとしたCM好感度予測サービス「Tnavi powered by CREATIVE BRAIN」がサービス提供を開始しました。
「Tnavi powered by CREATIVE BRAIN」は、テキスト解析技術を活用し、CM・動画広告の企画段階での字コンテからCM好感度を予測できる広告評価システムです。

中西研究員のグループは本システムにおけるテキスト解析の要素技術開発に携わっています。

注)「CREATIVE BRAIN」は株式会社コラージュ・ゼロの登録商標です。
注)「CM好感度」は株式会社東京企画(CM総合研究所)の登録商標です。

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【メディア情報】山口真一研究員のSNS等のデータ分析による研究成果(NHK Web、産経新聞など)

◆取材記事
・「個人データ収集はOK?~世代間で分かれる声~」(NHK Web、6月12日)
https://www.nhk.or.jp/d-navi/sci_cul/2019/06/story/story_19061201/

・「炎上と世論 意見の言いっ放しは無益だ 石井聡 耳目の門」(産経新聞、2019年7月3日)
https://www.sankei.com/column/news/190703/clm1907030004-n1.html

◆インタビュー
・「シリーズ コンプライアンスについて考える~第8回~ 「炎上」のメカニズムを考える」(人事院月報、6月1日)

◆学術論文
・「企業調査のサンプリングバイアスの推定の試み―回答するのは成功した企業ばかりなのか?」(『情報通信政策研究』、総務省、6月14日)

◆論文掲載
・「情報社会のマーケティング戦略のカギは、消費者の本音を聞くことにある」(『100万社のマーケティング』、宣伝会議、6月28日)
https://www.sendenkaigi.com/books/back-number-million-marketing/detail.php?id=18988

・「農業ITの導入効果は32.5%の生産性向上―データ分析から紐解く農業IT利用の推進施策とは―」(『情報化研究』、6月30日)

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【メディア情報】庄司昌彦研究員の自治体業務イノベーションに関する記事(月刊ガバナンス)

デジタル手続法や官民データ活用推進基本法が成立し、地方自治体によるAIやRPAの導入、働き方改革などが進んでいますが、情報システムを活用した自治体業務の改革を本格的に実施し成果を得るためには、5年・10年単位の時間がかかります。そのような現状を踏まえると、高齢者人口がピークを迎え行政需要が増大するとともに財源や担い手が逼迫すると予測されている2040年に向けて残された時間はあまり多くはありません。
本論文は「危機」を回避するため、先端技術を導入しながらいかに「仕事のやり方」を変えていくか等、自治体業務のイノベーションのあり方を俯瞰的に考察しています。

「自治体業務とイノベーションの方向性」(『月刊ガバナンス』2019年7月号)
https://shop.gyosei.jp/products/detail/10045

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【連載】櫻井美穂子研究員「レジリエントな社会って何?」第7・8回(リスク対策.com)

第7回では、現場の創造的対応を促すためのデータ取扱いの共通ルールとして、システムの観点から「4つのU(汎用性、偏在性、唯一性、一貫性)」を提案しています。
第8回では、創造的対応やドメインナレッジが十分発揮されるために重要な、自治体・企業・NPOの日ごろの関係構築(社会関係資本)を、ネパールの事例を挙げながら解説しています。

連載「レジリエントな社会って何?」(全文閲覧にはリスク対策.comへ要無料会員登録)

第7回 創造的対応への道 その1 災害対応の構成要素をつなぐ「のり」としてのデータが重要
https://www.risktaisaku.com/articles/-/17898

第8回 創造的対応への道 その2 日頃から社会関係資本を構築しておく
https://www.risktaisaku.com/articles/-/18288

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【連載】中西崇文研究員「AI未来論」(ビジネス+IT)

新たなウイスキーを考案したり俳句を生成する「創造性AI」を紹介し、それを「認識・制御系AI」と組み合わせることで、その時流に適した商品を開発、生産、流通することのできる可能性について示唆しています。

連載:中西崇文のAI未来論
「AIウイスキー」「AI俳句」も可能、人工知能が“発想と開発”を劇的に変える
https://www.sbbit.jp/article/cont1/36506

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【創造性研究ブログ】トゥーッカ・トイボネン研究員のブログ最新記事公開

東京とロンドンの2拠点で活動するトゥーッカ・トイボネン研究員のブログ「「仕事」X 「ジッケン」- GLOBAL NOTES」の最新記事が公開されました。
今回は有料会員制のコワーキングスペースについて、2つの課題をそれぞれの記事で考察しています。1つは経営者が利用料や見映えに頼ることで、本来重要な人材への適切な投資が疎かになってしまう「金」の課題。2つ目は参加者によって生成されるコミュニティがかえって壊れてしまうという、利用者の「消費者意識」の課題です。

・「金」は人と人のつながりを阻む?コワーキングビジネスモデルの課題(6月24日)
https://tuukkatoivonen.org/180104775321/2019/6/24

・コワーキングコミュニティを壊す「消費者意識」について(6月25日)
https://tuukkatoivonen.org/180104775321/2019/6/25

「仕事」X 「ジッケン」- GLOBAL NOTES
https://tuukkatoivonen.org/180104775321

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【開催報告】「災害時コミュニケーションを促進するICT利活用に関する首長研究会」第2回職員勉強会

「国際大学GLOCOMレジリエントシティ研究ラボ」が実施する「災害時コミュニケーションを促進するICT利活用に関する首長研究会」の第2回職員勉強会を、7月11日(木)に開催しました。
勉強会の前半では、兵庫県神戸市および熊本県熊本市から災害対応とICTに関する事例紹介がありました。その後、発表事例に基づいて、地震の際に鉄道が止まった場合の対応(情報共有)のあり方や、情報システムを導入していたのに実際の災害で使わなかったケース、さらには導入している様々なシステムを職員が使いこなすための日ごろの訓練などについて議論しました。

GLOCOM レジリエントシティ研究ラボ 「災害時コミュニケーションを促進するICT利活用に関する首長研究会」のご案内はこちら

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【研究ワークショップ】

●開催報告
2019年6月度プログラム「デフレーミング概念から考える組織と個人の新たな戦略」
2019年6月21日(金)16:00-18:00
講演:高木聡一郎(東京大学大学院情報学環准教授/GLOCOM 主幹研究員)

「デフレーミングとは、伝統的なサービスや組織の『枠組み』を越えて、内部要素を組み合わせたりカスタマイズすることで、ユーザーのニーズに応えるサービスを提供すること」であると説く高木准教授を迎え、その要素である「分解と組み換え」「個別最適化」そして「個人化」について理解を深めました。
さらにリモートワークやフリーランサーのジョブマッチングなど、デジタル化に伴って誕生した新しい働き方も、個人化の一つであるととらえ、こうした個のエンパワーメントが進む中で、企業という「枠」を越えて個人が活躍できるための「信頼」のあり方にフィーチャーし、議論を進めました。

●夏期テーマと次回ワークショップのご案内
2019Summer:スマートシティの本質を捉えなおす
今後、本格的な社会実装が期待される「スマートシティ」について、改めてその目的を捉えなおしながら、実現へのプロセスを明確化することにチャレンジしていきます。

◇「日本におけるスマートシティの展望と社会実装への課題」
2019年7月26日(金)16:00-18:00
講演:南雲岳彦(三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社 常務執行役員 企画管理部門副部門長 兼 調査本部副本部長/GLOCOM上席客員研究員)

※研究ワークショップは体験参加も受付中です。
プログラムの詳細・体験参加をご希望の方は、 info_pf[at]glocom.ac.jp までお問い合わせください。

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■ 今後のイベント開催のご案内 ■
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◆【満員御礼】国際大学GLOCOMシンポジウム「日本流データ利活用の未来」(7月29日開催)

日時:2019年7月29日(月)14:00~17:30
会場:イイノカンファレンスセンター RoomA
主催:国際大学グローバル・コミュニケーション・センター

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◆【満員御礼】公開コロキウム『令和元年版情報通信白書』読書会(8月2日開催)

日時:2019年8月2日(金)15:00~17:00
会場:国際大学グローバル・コミュニケーション・センター

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◆【満員御礼】マイデータ・マイライフ ワークショップ(8月6&9日開催)

日時:2019年8月6日(火)17:00~19:00
2019年8月9日(金)17:00~19:00
*各回とも同じ実施内容、終了後に懇親会を開催予定
会場:HAB-YU Platform(港区六本木1丁目4−5 3F アークヒルズサウスタワー)
主催:「マイデータ・マイライフ活動」発起人 富士通株式会社・株式会社電通
協力:国際大学GLOCOM

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今月もMonthly Topicsをご覧いただきありがとうございました。引き続きよろしくお願いいたします。

※GLOCOM夏季休業のお知らせ※
GLOCOMは8月13日(火)~8月16日(金)は夏季休業となります。

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国際大学グローバル・コミュニケーション・センター
i-プラットフォーム 担当:武田・安藤
〒106-0032
東京都港区六本木6-15-21 ハークス六本木ビル2F
TEL:03-5411-6677 FAX:03-5412-7111
Email: g-pub[at]glocom.ac.jp
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(2019年7月24日配信)

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