CHANGE_CREATIVITY

組織の創造性向上の要因を分析し、変革への方策を日本社会に提示

近年、情報通信技術(IT)の急速な進歩により、企業におけるさまざまな業務にIT が活用されている。とりわけ、IoTや人工知能技術の台頭は、大幅な業務の効率化・自動化を実現してきている。このプロセスにおいて、重要なマネジメント指標は「生産性向上」にある。
しかしその一方で、高度な情報化・グローバル社会を迎えた現在、データを資産に変える新たな発想とビジネスモデルで成功した米国企業が、世界を席巻している。これら企業は生産性が高いだけでなく、独自の「創造性」を発揮し、新しい価値を創出、提供している。
以上を踏まえると、多くの日本企業にとって、次に必要とされるマネジメント目標は、イノベーション創出や社会に対する提供価値の源泉となる新たに「コト」を生み出す力、「創造性向上」にあるといえる。しかしこの領域においては、IT 導入の効果も示されにくく、また、プロセスも整備されてきていない。
そこで本調査研究では、「創造性の向上」を日本の産業競争力強化に資するものとし、新しい働き方改革に向けた課題と位置付ける。そのうえで、個人・企業の「創造性の向上」を実現する要因を実証的に明らかにし、具体的な取り組みの方策を日本社会に提示することを本研究の趣意として、株式会社イトーキとの共同研究として推進した。
1,000名を対象としたインターネットアンケート調査の結果から数学的モデルを用いた要因分析を実施したほか、産学の有識者・実践者12名を対象としたインタビュー調査に基づく特徴語解析を行い、定量的・定性的なアプローチからとらえどころの難しい創造性の要因について明らかにした。活動成果は、論文集としてとりまとめたほか、株式会社イトーキの研究開発サイトで公開された。

名称 Change_Creativity 組織の創造性変革に向けた調査研究
形態 共同研究
プロジェクトオーナー 株式会社イトーキ/国際大学GLOCOM
プロジェクトリーダー 小林奈穂
プロジェクトメンバー 山口真一、佐相 宏明、彌永 浩太郎、中西崇文、岡田龍太郎
活動内容
  • 先行研究の文献調査
  • アンケート調査/数学的モデルによる創造性決定要因分析
  • インタビュー調査/自然言語解析による特徴語抽出
  • 調査結果に基づいた論文集の作成
実施期間 2018年4月~2019年3月

成果物

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