2018.02.16

人工知能によるCM好感度予測および可視化技術の研究開発

クリエイティブ産業におけるデータアナリティクスの活用インパクトを創出

昨今、人工知能は、ドラマや映画といったコンテンツ産業における映像制作のクリエイティブにも応用されつつあり、データに基づく映像制作の成功事例が生まれてきています。同様に、広告業界においても、TVCM を企画の段階からデータで評価することができれば、広告主・クリエイターともに、その指標に基づいてクリエイティブ制作を行うことができます。
そこで、コスト効率と宣伝効果の両面で TVCM の企画・制作におけるクオリティ向上につなげることを目指し、広告領域におけるITテクノロジーを活用した新ソリューションの開発、提供を行うコラージュ・ゼロと、CM好感度調査をはじめとするコンサルティング業務を行うCM総合研究所、そして国際大学 GLOCOM によるオープンイノベーションプロジェクトとして、本システムの研究開発がなされました。
国際大学 GLOCOM は、中西崇文(准教授・主任研究員)による研究グループによって、データから特徴相関抽出及びモデリングを行う独自のデータマイニング技術の研究を行ってきました。その結果、このデータマイニング技術を応用し、CM好感度要因推定の基本機能を実現することに成功しています。
この基本機能は、過去のCM好感度データから各 CM が持つ特徴と好感要因の相関を抽出することで、テレビで放送される前の新たな CM 企画の好感要因の推定や、指定した好感要因から必要な CM の特徴・要素をキーワードとして提供するものです。
2019年3月には、本要素技術を搭載したサービスベータ版が公開されたほか、2017 年 8 月に開催された学術国際会議 IEEE Pacific Rim Conference において研究成果を発表いたしました。

名称 AI技術を用いた会話構造の可視化・文脈構造予測研究
形態 共同研究
プロジェクトパートナー 株式会社コラージュ・ゼロ、CM総合研究所(株式会社東京企画)
プロジェクトリーダー 中西崇文
プロジェクトメンバー 松本恭平,小林奈穂(プロジェクトマネジメント)
実施期間 2016年12月~

成果物

  • T. Nakanishi and K. Tamaru, “An impression estimation and visualization method for TV commercials,” 2017 IEEE Pacific Rim Conference on Communications, Computers and Signal Processing (PACRIM), Victoria, BC, 2017, pp. 1-6, doi: 10.1109/PACRIM.2017.8121885.
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