Researcher

専任・併任研究員

井上絵理 いのうえ えり

主任研究員(併任)
博士(システムデザイン・マネジメント学)

■研究分野
市民参加、市民活動、まちづくり、NPO、シビックテック

私の研究テーマは、デジタル技術による市民の社会参加の支援です。このテーマに関し、市民参加やまちづくり、NPO活動、シビックテック、デジタル不平等(Digital inequity)などに関心を持っています。

私の研究の原動力となっているのは、いわゆるインターネット元年の経験、そしてシビックテックの現場での体験です。インターネット元年の経験とは、1995年の阪神淡路大震災における市民の活動、そして震災の後方支援として脚光を浴びたデジタル技術の活用を見たことになります。そして、シビックテックの活動を通じて、子育て女性や地域への参加の機会がない市民が地域に主体的に参加するプロセスを見たこと得難い体験でした。

デジタル技術は、市民の社会参加行動や主体的な参加意識を醸成することに寄与しています。しかし、市民活動の現場とデジタル技術導入の遅れ、デジタルスキルへの忌避感など、市民社会とデジタル技術の関係にはまだ課題が見られます。こうした心理的、技術的、あるいは構造的な要因はデジタル不平等として、市民社会の発展を妨げているともいえます。システムデザイン・マネジメント学では、課題を持つ人がどのような要求を持っているか、どのような解決策が提示できるか、それは検証可能なものか、といった視点を重視しています。このシステムデザインのアプローチを使ってデジタル不平等の現状を探り、課題の当事者の方に向けて解決策を提示していくことで、市民社会の前進、市民の社会参加に寄与したいと考えています。

略歴

慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修了後、NHKエンタープライズでシンポジウムやイベントのプロデュース等に従事。その後企業図書館司書、多世代向けスペースの運営活動等を経て2021年、慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科後期博士課程修了。2021~2023年、慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科特任助教。国際大学グローバル・コミュニケーション・センター客員研究員を経て現職。

主要業績

  • 井上絵理, 佐藤みずほ. (2023). COVID 19 における子育て女性の食意識・食行動の変化:都市部と非都市部を対象として. 地域活性学会 第15回研究大会発表予稿集. 282-285.
  • 井上絵理, 谷口尚子. (2021). 市民活動におけるオープンデータの利用状況とそれに影響する要因の研究:川崎市の市民団体調査から. 関東都市学会年報. 22. 31-40.
  • 井上絵理, 谷口尚子.(2020). オープンデータが利用者に与える価値と変容プロセス:川崎シビックパワーバトルの参加者インタビューを例に. 情報社会学会誌. 15, (1).
  • 井上絵理, 谷口尚子.(2020). 市民活動をサポートするオープンデータ活用 国内外の実践と研究に関するレビュー.情報通信学会誌. 37(4), 91-97.
  • 井上絵理 中島 円 庄司昌彦 野村恭彦 筧 大日朗 野本紀子 神武直彦.(2016). オープンデータを利用して集合知によって地域課題の発見から解決までを支援するシステム―川崎市でのG 空間未来デザインプロジェクトを例に. 情報処理学会デジタルプラクティス. 7(2) , 148-157.

学歴

1995年 慶應義塾大学 文学部人間関係学科社会学専攻 卒業
1997年 慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 修了
2021年 慶應義塾大学大学院 システムデザイン・マネジメント研究科 後期博士課程修了

経歴

1997年 日本グラウンドワーク協会研究員
1998~2004年 NHKエンタープライズ21(当時)アシスタントプロデューサー
2012~2015年 企業図書館司書
2013年 図書館司書資格取得
2014~2015年 慶應義塾大学研究員
2017年~2020年 国際大学グローバル・コミュニケーション・センター事務(非常勤)
2020年~2022年 同 リサーチ・アシスタント
2021年~2024年 慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科特任助教
2022年~2024年 国際大学グローバル・コミュニケーション・センター 客員研究員
2024年~現在  同 主任研究員(併任)

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