2017.04.01

AI技術を用いた会話構造の可視化・文脈構造予測研究

Photo by Daria Nepriakhina on Unsplash

会議の可視化から次世代のビジネスアナリティックスの実現を目指す

近年、テレワークなどの時間や場所にとらわれない柔軟な働き方が推進される中、人々のコミュニケーションの機会がより重要なものと考えられるようになってきました。そのため、新たな発想を生み出すために必要な「情報交換をする」「対話をする」といったコミュニケーションの際に、その「質」や「効率性」が一層求められています。本研究では、企業や組織におけるコミュニケーションの機会のうち、特に「会議」の場に着目し、会議の振り返りをデータ分析で明らかにすることに取り組んでいます。昨今では、音声認識技術の向上により、具体的に何を話したのかを逐次テキストデータとして保持することが可能となってきています。現在は、そのテキストデータを分析することにより、会議内の「対話の流れ」を可視化する対話構造分析システムを実現しています。このシステムでは、話されたトピックを時間ごとに抽出するだけでなく、会議における「発散」と「収束」の状態を表現するため、「鮮度」と「代表度」という二つの指標を定義し、会議中の状態遷移を可視化します。つまり、どういうトピックが、どの時間帯で、どういう状態で話されたかを振り返ることができます。また、会議参加者ごとのトピックへの貢献度を計測することもできるので、誰が何のトピックで活発に発言しているかを可視化することもできます。これにより、各人の得意・専門分野を潜在的に見つけることができます。

本研究は、単なる会議の効率化のための分析に留まらず、企業や組織内でのプロジェクトにおけるチームビルディングやタレントマネジメントといった次世代のビジネスアナリティックスの実現に繋がると考えています。

名称 AI技術を用いた会話構造の可視化・文脈構造予測研究
形態 共同研究
プロジェクトパートナー 株式会社イトーキ
プロジェクトリーダー 中西崇文
プロジェクトメンバー 岡田龍太郎
実施期間 2015年4月~

成果物

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